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東区健軍ハートピアノ教室

  • 白昼夢⑥

     2019年12月。見事なまでの黄金色の銀杏からは、掃いても掃いても黄金の雨が降り注ぎます。樹齢100年以上の落葉樹たちからも、ものすごい音の洪水です。思わず立ち止まって目をつぶる私を、通行人が不思議そうに見ていきます。ふと、どこからかピアノの音がしてきます。そして男性の大きな声。 ____________________________ 「先生、どうしてもリストの《愛の夢》が弾けるようになりたいんです。」 「まあ、《愛の夢》を?」 「はい。初心者でも弾けるようになりますか?」 「49歳でしたよね…。そんなにピアノがお好... 続きを読む

    2019年12月13日

  • しゃもじが足に落ちた日

     先日慌てていたらしゃもじを落としてしまい自分の足を直撃。あまりの痛さに声も出ませんでした。軽いプラスチックなのに…。涙目でしゃもじを見ながら、ピアノも落下のエネルギーで打鍵するようなところがあるなぁ…(上からたたきつけるのとは違うのですが)と、《重力奏法》のことを思い出します。  ここから先は物理が得意な人に任せるとして…。技術も表現もまだまだな私ですが、身体が細いわりに音が鳴る、とほめていただくこともあります。手が小さいので和音のタイプによってはつかめない時もありますが、小さい手だからこ... 続きを読む

    2019年11月30日

  • アメジストセージが満開

     アメジストセージが庭で満開です。気持ちよさそうに枝葉を広げて満開に咲き誇っています。その眺め、なんという美しさ!  アメジストセージの別名は、メキシカンブッシュセージ、サルビア・レウカンサ、ベルベットセージ、メキシカンセージなどたくさんありますが、花の色が本当に宝石のアメジストのように美しいので、私は“アメジストセージ”という呼び名が気に入っています。  アメジスト色の花はまるでベルベットのようにふわふわしていて花言葉は「家族愛」。中央アメリカ、メキシコに分布するシソ科の多年草で、亜熱... 続きを読む

    2019年11月7日

  • 難しいのはきらい

     生徒さんは進度も目指すものも様々です。でも、音楽が大好き、ピアノが大好きで、もっともっと音楽の真髄に近づいて行きたい、という気持ちは皆さん共通に強くお持ちです。  ある日、大人の生徒さんが「以前は簡単な曲でもいいから弾きたいな…くらいに思っていたのに最近レッスンでいろいろなことを知るうちに、難しい曲をやりたくなってきちゃったんです。」と、おっしゃいます。  そう、正に難しい曲を欲しがるのは上手くなるサイン、何の分野でも面白さはある程度進んだ先に険しさを以てそびえたっているものなのです。... 続きを読む

    2019年10月30日

  • ☆気ままに、音楽あいうえお☆ 「せ」 聖飢魔II

    ~世紀末…19世紀末、フランスを中心にヨーロッパの文化や社会が、絶望的、退廃的で病的な様子を見せた時期~  今日の☆気ままに、音楽あいうえお☆「せ」は《世紀末》です。19世紀末芸術は独特な世界、で幻想的、神秘的、退廃的で奇妙な危ない雰囲気をたたえています。  画家で言うと19世紀末ウィーンを代表するグスタフ・クリムト(1862年-1918年)。 世紀末の官能的な人物描写、そしてその画面を豪華に彩る装飾は、現代人を魅了し続けています。クリムト没後100年を記念する展覧会やモローの展覧会が2019年日本で開催されまし... 続きを読む

    2019年10月20日

  • ラグビーの試合を観ていて________音楽の感動とは

     テレビでのラグビー観戦。大きい身体の選手たちが強豪を相手に闘志を燃やし、プレッシャーに負けそうになりながら自分自身を奮い立たせ、涙を流しています。彼らが勝つためにやってきたことを想像すると、日々の並々ならぬ努力の結晶であるこの大舞台でのプレーに心が熱くなります。  ある局面では観客全員が手を合わせ、目に涙をためて祈りを捧げています。聴衆が一体となってかたずをのんで見守る瞬間。気が逃げてしまいそうで誰も必要以外の動作をできない、その場の空気を壊してはいけないから呼吸も浅め、自分の心臓の音が... 続きを読む

    2019年9月20日

  • ブブレン

     熊本市東区にある温泉の名前ではなく、ピアノの練習のやり方のお話です(笑)  どんなにイメージが自分の中で出来上がっていても、楽譜に書いてある音符を指が押してくれないと作曲家の音楽になりません。想いを音楽に投入するのは大事ですが、特に難しい部分はやはり機械的な練習も大事です。  ショパンのノクターンに出てくる小さな音符群(印刷では本当にとても小さい)や“貴婦人の乗馬”のヘ長調の最後の部分、《展覧会の絵》の“小人”のエンディングの両手が離れていく音形…、止まらずにバシッと鮮やかに決めたい箇所で... 続きを読む

    2019年9月18日

  • 自然と音楽①

    ・ 自然と音楽①  朝。健軍神社でしきりにウグイスが鳴く。春なんだなとしみじみ思う。ここでは年中たっぷりと鳥の声を聞くことが出来る。ウグイスの声のおかげで空気が更に澄みきる。特に朝は格別だ。その日によって近くから、遠くから、すがすがしい空気にのって聞こえてくる鳥の声は本当に美しく、生命の息吹にあふれている。他のことをするのがもったいない。彼らの奏でる素晴らしい音楽にしばし耳を澄ます。  夜。春は穏やかなようで突然の嵐がつきものだ。神社の昼間の鳥たちはどうやってこの雨風をしのいで... 続きを読む

    2019年4月12日

  • 自然と音楽②

     再びうぐいす。  もう毎日毎日神社の森でひっきりなしに鳴く。  「毎日うぐいすを聞きながら朝ごはん食べてる。」と言ったら知り合いにうらやましがられた。  そんなある日、なんとさえずりの主がうちの庭木の枝に来ているではないか。枝に隠れるようにしているが姿を確認。そっと窓に忍び寄る。こんな至近距離で聞くのは初めてだ。遠くの樹々から聞こえてくる声から想像していたのより何十倍も美しい間近に聞くその鳴き声の素晴らしさと言ったら!混じりけのない澄み切った音色だということは言うま... 続きを読む

    2019年4月5日

  • 体験レッスン案内

    お問合せ方法 ★電話…090-5478-1106 ★メール…heartpianokumamoto@gmail.com (メールは24時間受付です!) ①御名前 ②メールアドレス ③電話番号 ④お問い合わせ内容(例:小1の男子.初心者です/大人のピアノ希望.中学まで経験あり,等…。) をお知らせください。 ★またはお問合せフォーム…カワイのピアノ教室ネットには現在2,000以上の教室が登録され、全員『カワイ音楽教育研究会』会員なので安心です。カワイを経由して安全にお問合せいただけます。 体験レッスン当日(45分程度) ご準備いただく物 ⚫︎以前お... 続きを読む

    2019年3月20日

  • ☆気ままに、音楽あいうえお☆ 「け」 鍵盤

     “ピアノ、オルガンなどの楽器で、半音階的に横に配列された鍵(白鍵と黒鍵)の系列。”    フィギュアスケートの選手が 「氷をつかめなくて苦労している。」 と言っていたのを聞いて、そういえばピアノも調子が悪いときは鍵盤がつかめないな、と思いました。 フィギュアスケートは足で氷をとらえて身体の動きを支えて表現をコントロールしています。  ピアノも指と鍵盤とのコンタクトが大切。指の関節、手のひら、腕、肩、腰、いろいろな部分と連携して音を表現しています。重心をなるべく低くして最適な重みをかけながら... 続きを読む

    2019年2月2日

  • ♪楽譜を深く読む(その2)

     版による楽譜上の違いとして、ベートーヴェンの「月光」(ピアノソナタ作品27-2)第一楽章冒頭のスラーのかけかたを例に見てみます。  ある版では冒頭から4小節以上にわたるスラーで3連符がつながれ、続きは“simile”(同様に) として省略されています。この場合、曲は冒頭から滑らかにすべりだし、よどみなく右手のメロディーにつながっていくはずです。それまでの3連符は主題を導き出すための背景として変化を極力控えて演奏されなければなりませんし、前奏全体でひとつの世界を表現する感じになるでしょう。   違う版の右... 続きを読む

    2019年1月24日

  • ロールケーキを巻くタイミング

    クリスマスにはブッシュドノエルを作ります。チョコレート味のスポンジをまず焼いて、クリームをはさんでクルクルっと巻き、表面にチョコレートを塗ってフォークで樹の表面のように模様を付けます。この、ロールケーキを巻くタイミングは決まっていて、粗熱が取れてまだ柔らかさが残っているうち、がベストです。焼きたてではクリームが流れてしまうし、冷めすぎるとスポンジが固くなって巻きにくくなります。 そんなときも考えるのはピアノのこと…。ピアノのレッスンでもロールケーキを巻くタイミングと同じで、その子が伸びようと... 続きを読む

    2018年12月20日

  • イケメンせんせー

     庭仕事で腕を痛めてしまい、ピアノを弾くのに困るので整形外科を受診した。  「あのね、腕を伸ばした状態で力を入れちゃダメなの。まず座ったまま足をぐっと開いてごらん、そしてつま先立ちしてアゴひいて。姿勢がよくなるデショ、これがソンキョの姿勢バイ。」 ソンキョの姿勢のお手本をしてくださる院長先生は、クラシック音楽には残念ながらあまりなじみがなさそうだ。   「ソンキョってあの相撲の蹲踞ですか…。」 「そうそう。その姿勢で背筋をビッと伸ばして脇に腕をぴったりつけて胸のすぐ前で作業(演奏)してネ!... 続きを読む

    2018年11月24日

  • カバリエとフレディ 音楽の喜び

     今年10月モンセラート・カバリエが亡くなりました。カバリエといえば世界的なオペラ歌手。音楽の鑑賞の時間には必ず聴いたものでした。しかしその頃の私といえば、どうしても素晴らしい歌声ではなくメイクや髪形等々、一昔前のオペラ歌手の典型的な風貌に興味がいってしまうのでした。  クラシックはそういった独特な雰囲気の世界です。例えば外見がカバリエそっくりの声楽の先生。たくさんおられます。話し方もなぜか日本語にちょっとイタリアなまりが入っておられます。この現象は声楽界独特の現象で、ピアノの先生で例えばブ... 続きを読む

    2018年10月25日

  • スフォルツァンド、リンフォルツァンド、モッツアレラ???

    レッスンで。 「これはスフォルツァンドという記号よ。」 「あ、せんせー知ってる。それね、うちではよくピッツァにかけて食べるんだけど、すっごくおいしいの。」 「???」 どうやらなぜか“モッツアレラ”と混同しているみたいです。子供って可愛いですね。  スフォルツァンドsforzandoはフォルツァートforzatoに協調のsを付けた形です。フォルツァートは不自然に大きな力を加えること、強要された意味を含みます。強制労働はフォルツァートされた労働、政略結婚はフォルツァートされた結婚となります。ただのfフ... 続きを読む

    2018年9月22日

  • 白昼夢④ ヴィヴァルディピアノ教室(前編)

    2018年8月。猛暑の町です。 通行人はほとんどいません。   ふと、どこからかピアノの音がしてきます。 ________________________________________ みなみちゃんは小学二年生です。お父さんの転勤で東京から熊本に引っ越してきました。 前の町のピアノの先生はやさしい女のせんせーでしたから、みなみちゃんはぜんぜん練習しなくてダイジョブでした。ピアノの本はきれいなひょうしでかわいい絵がついていましたがみなみちゃんが好きなのはひょうしやがくふの中のさし絵だけでした。レッスン中、みなみちゃんはよくねむくなり... 続きを読む

    2018年8月15日

  • 音楽を聴くということについて思う

    好きな曲は何ですか? ジャンルは? 好きな作曲家やアーティストはいますか?  心惹かれる曲は何十回でも何百回でも聴いていたいですね。音楽は何度聴いても擦り減りません。今やどこで何を聴くのも自由です。しかし、こうも簡単に好きな音楽が当たり前のように聴ける時代が来るとは、ほんの数十年前でも予測できなかったことです。  さて、ここに、音楽の聴き方にこのような言葉を投げかける方がおられます。 “朝から晩まで聴くのはよくない 短い時間に、慎重に、心静かに 手軽に聴けるだけに、濫聴に陥る。心静かに古... 続きを読む

    2018年7月20日

  • 悲しき音楽家② ドビュッシー

     3月25日はドビュッシーの命日、しかも今年2018年は没後100年です。「アラベスク」や「夢」、「月の光」、「水の精」などのピアノ曲、また「ペレアスとメリザンド」交響詩「海」といった管弦楽曲の数々の傑作は聴く人を異次元にいざないます。なんと彼はピカソと並ぶ女性遍歴の持ち主。女性の長い髪の毛に強い執着を持ち、長い髪の弟子がピアノを弾いている時には髪ばかりを眺めていて全然聴いていなかったという逸話があります。そしてロセッティの絵を好みました。  1905年作曲の「映像」という曲集は 1.水の上の反映 2.ラモ... 続きを読む

    2018年6月2日

  • テンポ感

     スポーツは速さを競う。精密に計測されたタイムは0コンマ何秒の世界で順位を決める。難所だからといって簡単にゆるめるわけにはいかない。  一方音楽の世界の速さは相対的だ。巨匠の演奏ではゆったりとおおらかだと思った演奏がメトロノームで測ってみると意外と速かったり、かたくなにテンポを一定に保って確固たる音楽を構築していると思った演奏も、実際は結構テンポが揺れていたりする。うまさのマジックだ。  また、現代人と作曲家の時代ではその感じ方は変わってきているかもしれない。  先日ピア... 続きを読む

    2018年4月10日


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