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ロールケーキを巻くタイミング

クリスマスにはブッシュドノエルを作ります。チョコレート味のスポンジをまず焼いて、クリームをはさんでクルクルっと巻き、表面にチョコレートを塗ってフォークで樹の表面のように模様を付けます。この、ロールケーキを巻くタイミングは決まっていて、粗熱が取れてまだ柔らかさが残っているうち、がベストです。焼きたてではクリームが流れてしまうし、冷めすぎるとスポンジが固くなって巻きにくくなります。

そんなときも考えるのはピアノのこと…。ピアノのレッスンでもロールケーキを巻くタイミングと同じで、その子が伸びようとしている最適な時期にぐっと伸ばすのが大事です。ピアノ自体にとても興味があるレッスンの最初の頃、発表会で上手くいった後、誰かに褒められた時、曲の核心が音からくみ取れて思わず自分の演奏にハッとする瞬間、などきっかけは様々です。そんな時期は、少し難しめの曲でグッと技術を底上げします。用心深すぎては子供たちはすぐ中学生になってしまいます。

結局は“弾ける”というのがシンプルに一番楽しいので、なるべく早いうちに“弾ける”ようにしてあげたいと思い、簡単な曲でも何回もリピーティングするように宿題を工夫しています。特に初心者のための曲は8小節くらいの短い曲が多く、ちょこっと練習しただけでちゃんとやった気分になりがちです。大事なのは『楽譜を見る→指で正しい音を押す』という神経の回路をいかに早い段階で体の中で作り、その回路を何度も何度も繰り返し使い強化することで、自然にピアノが弾けるようになっていくことです。“ピアノが弾ける手”“ピアノが弾ける身体”をリピーティングによって作っていくことが何より大事です。

しかし、歩道をちゃんと歩いてくれる子供さんもいれば、飛び出したり走っていってしまう子供さんも!「きゃ、まって~!」と、だましだましうまく手を変え品を変え、違う話で気を惹きながら、と講師の演技力満載のレッスンになったりします。

でも子供達には無限の可能性があり、レッスンでは見えていないところで成長していてそれが急にある時曲の中に現れて開花する時があって、本当に驚きます。飛び出す子にはその子なりの理由や特性があって、そこがひとたびストレートに音楽に向かった時にはものすごい表現力を発揮します。

さてもうすぐクリスマス。簡単な編曲のクリスマスソングを生徒さんに与えて『自分で楽譜を読む→自分で仕上げる→家族にプレゼントして聴いてもらう』ということを宿題にしました。今弾いているテキストよりは易しいので、一人でできるはずです。難しくするだけでなく、簡単なものを一人で楽しめるようにするのもその生徒さんを伸ばす大事なポイントです。そうやって自分だけでできる、自分だけで弾いて楽しむことが出来る、という経験をしたり、時には背伸びして難しい曲に挑んだりしながら、ステップアップしてどんどん上達していってほしいです。

さあ、冷たくならないうちにロールケーキを巻きましょう。


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