日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

スフォルツァンド、リンフォルツァンド、モッツアレラ???

レッスンで。

「これはスフォルツァンドという記号よ。」
「あ、せんせー知ってる。それね、うちではよくピッツァにかけて食べるんだけど、すっごくおいしいの。」
「???」

どうやらなぜか“モッツアレラ”と混同しているみたいです。子供って可愛いですね。


 スフォルツァンドsforzandoはフォルツァートforzatoに協調のsを付けた形です。フォルツァートは不自然に大きな力を加えること、強要された意味を含みます。強制労働はフォルツァートされた労働、政略結婚はフォルツァートされた結婚となります。ただのfフォルテとは弾くときの気合いや想いの込め方が違います。

 これに更にrinが付いてrinforzato、rinforzandoというのがあり、強度が増します。しかも単独の音のみではなく、その前後も含めてフレーズ全体に強調されます。またriには再び、という意味があるので強化する以外にも補強して再生安定させるという意味もあります。

 これらはベートーヴェンが多用しました。例えばピアノソナタ「月光」の第3楽章冒頭。右手の分散和音が駆け上がってたどり着いたひとつ目の和音に付けられ、それは何度も同じ形で繰り返されます。sfは強調でありfフォルテではないのだからと口をすっぱくして教わります。ピアノソナタ「熱情」もこれがなければ曲が成り立たないほどたくさん使用されています。ピアノソナタ「悲愴」の終楽章にもこれでもかというくらい多用されています。

 すべて単に強く弾いてはいけません。開放された明るいfではなく抑圧された中から押し上げられるような信念に裏付けられたf。言葉本来の意味を知っていれば、音の大きさという面からだけでなく、心からのアプローチができると思います。

 他にもcon forzaコンフォルツァ、con focoコンフォーコ等々、強いというニュアンスの言葉はたくさんありますが、言葉の元の意味をよく知ることが音楽表現に欠かせません。


 さて、レッスンでは注意しないと、特に男の子なんかは「ここは強く弾くのョ」と言っただけでピアノを壊さんかという勢いで鍵盤を思いっきりチョップしてしまう子もいたりして油断なりません。

「こ~らあ~。ストップ!」
大きい声で制止する場面が多い男の子のレッスンですが、いい具合の波に乗ると思いがけずとってもうまく弾けてしまうのも男の子。forzatoしてちゃんとお行儀よくさせながらしっかりrinforzatoしてベートーヴェンをばっちり弾けるようにしごくハート先生なのでした。














































































































































































































































































































































































































































.


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓

↓お問い合わせ・体験のお申し込みはこちらから!↓

この教室へお問い合わせ

↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント