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森ピアノ教室

  • やさしい曲を上手に

    【やさしい曲を上手に、きれいに、弾くように努力すること。その方が、難しいものを平凡に弾くよりマシだ。—】(シューマン:音楽の座右の銘より) 自分の実力に合った曲を弾くことはとても大切なことですね。コンクールなどでもしばしば実力以上の難しい曲を弾き過ぎて、平凡に弾くどころか悲惨な演奏になってしまうケースを耳にします。 よほどの才能の持ち主でもない限り、いきなり難曲を弾けるわけはありません。その時のレヴェルで余裕を持って高い完成度で仕上げられる曲を、心を込めて弾けるようにし、ただ音を並べているだ... 続きを読む

    2018年12月7日

  • テンポについて

    【ずるずるひきずるのと、無闇に急ぐのとは、同じくらい大きな間違いだ。—】(シューマン:音楽の座右の銘より) 楽曲には各々ふさわしいテンポがあります。作曲者による記号が記されている場合はそれに従うべきです。バロック以前の作品には速度記号が記されていない場合が多く、いくつかの可能性が考えられることもあるのですが、各々の曲調によりある程度は決まってくるものです。 「ずるずるひきずる」とは望ましい速度で弾ききれないか、テンポに乗り切れずにやる気のないような演奏を指すのでしょう。 一方「無闇に急ぐ」こと... 続きを読む

    2018年12月1日

  • 良い演奏とは

    【ぽつんぽつんと気のない弾き方をしないように。いつもいきいきと弾き、曲を途中でやめないこと。】(シューマン:音楽の座右の銘より) ピアノを弾き始めたら、集中力を保ってそして心を込めて最後まで弾き通さなければなりません。 演奏以外のことに気を散らせて、散漫に弾くくらいなら、むしろ弾かない方が良いのです。体調が悪くて楽しく弾けない時も無理せずに休みましょう。 常に一音一音に細心の注意を払って弾く習慣を身につけましょう。(森直紀) 続きを読む

    2018年11月25日

  • 音楽理論

    【理論、ゲネラルバス(通奏低音)、対位法等々と言った言葉におじけないように。こうしたものは使っているとだんだん慣れてくる。】(シューマン:音楽の座右の銘より)  理論の中でも、和声学や楽典、楽式論といった音楽の基本的ルールに関するものは、現在でも音楽を専門に学ぶものにとって避けて通れないものです。  またゲネラルバスとはバロック音楽で用いられた数字付きバスで、当時の鍵盤奏者にとって必須の技法でしたが、今ではその時代の音楽を学ぶもの以外にはあまり馴染みのないものとなりました。 多声部を対等に独... 続きを読む

    2018年11月19日

  • 和声学

    【小さい時に和声学の基礎を勉強するように。】(シューマン:音楽の座右の銘より) 和声学とはバロック以前の対位法と呼ばれる音楽の手法に変わり、古典派以降現代まで音楽の主流となっている和音(ハーモニー)に基づく音楽様式です。いわゆるメロディーとその伴奏による音楽で、クラシックだけではなくポピュラー音楽等のあらゆる音楽の基礎となっているものです。 音楽の三要素とは「リズム」「メロディー」「ハーモニー」といわれていますが、音楽の推進力はハーモニーの進行によって生まれるものなので、その意味を理解して適... 続きを読む

    2018年11月12日

  • 名人の演奏

    【拍子を正しく守って弾くように。多くの名人の演奏をきいていると、酔っ払いが歩いているようだ。そんなものを手本にしないように。】(シューマン:音楽の座右の銘より) シューマンは20歳の頃からピアニストを目指しましたが、無理な練習が祟り挫折してしまいます。その原因の一つとして、当時のピアノ演奏技術のレヴェルが格段に向上していたことも挙げられるでしょう。つまりピアニストとして成功するためには高度な技巧を身につけなければならなかったのです。 ロマン派はヴィルトゥオーゾ(名人芸)が全盛の時代で、名人たち... 続きを読む

    2018年11月7日

  • 無言鍵盤

    【いわゆる「無言鍵盤」というものができた。ちょっと試してみるといい。何にもならぬことがよくわかる。—】(シューマン:音楽の座右の銘より) シューマンの時代に発明された「無言鍵盤」とはピアノの鍵盤部分だけを独立させて携帯できるようにしたもので、弦が張られていないので音は全く出ません。この装置はあくまで上級者が用いるためのもので、譜読みや暗譜、そして指を動かす練習がどこでも、音を気にせずにできるのが利点でした。しかしこれは音がしなくても頭の中で音量や音質を想像できるレヴェルの奏者にのみ有効です。... 続きを読む

    2018年11月2日

  • 機械的練習

    【音階やその他の運指法は、もちろん熱心に勉強しなければならない。しかし世の中にはそれで万事が解決すると思って、大きくなるまで毎日何時間も、機械的な練習をしている人が多い。けれども、それはちょうどABCを早く言えるようになろうと思って、毎日苦労しているようなものだ。時間をもっと有効に使わなくてはいけない。】(シューマン:音楽の座右の銘より) 最後に見られる時間の有効な使い方については、これから後の文章で色々具体的に提案されますが、要するに音楽的な表現力を身につけるための内容を伴う練習のことです。... 続きを読む

    2018年10月29日

  • 音感教育

    【一番大切なことは、耳(聴音)をつくること。小さい時から調性や音がわかるように努力すること。鐘、窓ガラス、カッコウ− なんでもよい、どんな音符に当たる音を出しているか、しらべてみること。−】(シューマン:座右の銘より) シューマンの言う通り絶対音感は音楽家にとって、とても有利なスキルと言えます。しかし7歳頃までに身につけないと、それ以降ではなかなか難しいと言われています。 赤ちゃんの時からピアノの音やクラシック音楽をたくさん聴かせるのは音感育成に有効でしょう。 ピアノを習い始めたら、ぜひドレミで... 続きを読む

    2018年10月25日

  • シューマンのピアノ曲 18 ー 音楽の座右の銘

     シューマンは娘マーリエにピアノを指導しながら、音楽を学ぶ上で気をつけなくてはいけないことを優しく諭していきます。  それらを全て文書にまとめ、1849年に「子供のためのアルバム」作品68の中に掲載する予定でしたが初版では省かれてしまい、のちの第2版で初めて編入されました。  しかし1850年にはシューマンが主幹を務めていた「新音楽時報」に「音楽座右の銘」として発表されています。  そこに記されているピアノ学習者に向けて残されたたくさんの教訓は、現代にも通用する大切な事柄ばかりです。  次回から少しず... 続きを読む

    2018年10月21日

  • シューマンのピアノ曲 17 ー 子供のためのアルバム

     「子供のためのアルバム」作品68は第1部「幼少者のために」(18曲)第2部「より年長者のために」(25曲)で構成され、ほとんどの曲にタイトルが付けられています。  第1部には有名な「楽しき農夫」の他「メロディー」「勇敢な騎士」「初めての悲しみ」「サンタクロースのおじいさん」「シシリア風舞曲」などが含まれていますが、みな子供にもわかりやすく、イメージが膨らむ曲名ですね。  内容も初心者が楽しめるようにあまり複雑なものはないのですが、それぞれに技術上の課題が盛り込まれているのはさすがシューマンです。 ... 続きを読む

    2018年10月17日

  • シューマンのピアノ曲 16 ー 教育者シューマン

     シューマンは結婚当初の「歌曲の年」に続き「交響曲の年」「室内楽の年」と 新たなジャンルに取り組みながら、作曲家としてさらには指揮者としての地位を築いていきます。  家庭内では1841年に誕生した長女のマーリエを筆頭に8人の子供を授かり、子供への音楽教育にも目を向けました。  マーリエは後にピアニストになるのですが、彼女の7歳の誕生にシューマンは数曲のピアノ曲をプレゼントします。その後さらに曲を追加して1848年「クリスマス曲集」としてまとめたのち、翌1849年 「子供のためのアルバム」作品68と命名し直して... 続きを読む

    2018年10月13日

  • シューマンのピアノ曲 15 ー 歌の年

     シューマンとクララが結婚できた1840年を、彼自身「歌曲の年」呼びましたが堰を切ったように歌曲の創作に没頭します。  シューマンはロマン派文学に精通していたので、おそらくシューベルトを範とした歌曲集を創作したいという意欲は以前からあったものと思われますが、結婚の成就を機に心の平安が得られたため、辛い現実から逃避するためのピアノ創作への意欲も減少し、新たな分野へと気持ちが移ったのではないでしょか。  ゲーテ、ハイネ、リュッケルト、アイヒェンドルフ、シャミッソーなどシューマンの愛するロマン派詩人た... 続きを読む

    2018年10月9日

  • シューマンのピアノ曲 14 ー クララへの想い  

    クララへの想い  シューマンは「幻想曲」作品17についてクララへの手紙の中で次のように記しています。 「『幻想曲』の第1楽章…それはあなたに多くのことを思わせませんか? この旋律は自分ではとても気に入っています。モットーの『音』はあなたではないでしょうか?私はそうだと考えています。」  この曲の第1主題、第2主題共に下降5度音階によるクララのテーマそのものであり、彼のクララへの想いの結晶とも言える傑作です。  そして1840年、ついに二人はフリードリッヒ・ヴィークとの裁判に勝訴し結婚することが出来まし... 続きを読む

    2018年10月5日

  • シューマンのピアノ曲 13 ー 幻想曲

    幻想曲 作品17  ロマン派ピアノ曲における最大傑作の一つである「幻想曲」作品17は、内容的には3楽章構成のソナタと言えます。その冒頭にはロマン派文学の旗手であったフリードリッヒ・シュレーゲルの詩から引用された次の4行がモットーとして掲げられています。   鳴り響く全ての音を通して   様々な大地の夢の中を    一つの静かな音が聞こえる   密かに耳をすませている人のために  ここにも文学と音楽を融合しようとするシューマンの意図が現れています。  また作曲過程において当初は各楽章にベートーヴェン... 続きを読む

    2018年10月1日

  • シューマンのピアノ曲 12 ー ピアノソナタ 第3番

    ピアノソナタ 第3番 作品14  1836年、シューマンは「ピアノソナタ第3番」作品14を作曲しました。このソナタの第3楽章はクララの作曲による「クララ・ヴィークのアンダンティーノ」を主題とする変奏曲、という副題が添えられていますが、5度の下降音階によるこの主題は全楽章を統一する基本モティーフにもなっています。  そして驚くことにこのクララのテーマは彼女と結婚できるまでの数年間に集中して書かれたピアノ曲の多くに用いられているのです。  つまり会いたくても会えないクララへの想いがこの時期の彼の創作動機のか... 続きを読む

    2018年9月27日

  • シューマンのピアノ曲 11 ー クララ・ヴィーク  

    クララ・ヴィーク  シューマンがクララ・ヴィークに出会ったのはまだ彼女が10歳の少女の時でした。  彼女は父フリードリッヒ・ヴィークから英才的ピアノ教育を受け、10代にしてすでに天才女流ピアニストとしての名声を博しました。当時は楽譜を見て弾くのが普通でしたが、彼女は最も早く暗譜で演奏会を行ったピアニストであると言われています。  また作曲家としてもシューマンに劣らぬ才能があり、たくさんの自作品が残されています。二人はお互いの作品を通して愛情を表現しあっていました。  後にシューマンの死後、ピアニ... 続きを読む

    2018年9月20日

  • シューマンのピアノ曲 10 ー フリードリッヒ・ヴィーク  

    フリードリッヒ・ヴィーク  シューマンはハイデルベルク大学法科を中退すると、ピアニストを目指して名教師フリードリッヒ・ヴィークにピアノを習い始めました。しかし無理な練習のせいで手を壊してしまいピアニストを諦め、作曲家の道に進みました。  やがてシューマンとヴィークの娘クララが愛し合うようになるとヴィークは断固として結婚を認めず、二人が会うことも許さなくなりました。  当時クララはすでにピアニストとしての評価も高く、方やシューマンは作曲家として将来も保証されていませんでした。さらにシューマンの... 続きを読む

    2018年9月17日

  • シューマンのピアノ曲 9 ー クライスレリアーナ  その2  

    クライスレリアーナを作曲していた当時、シューマンはクララとの恋愛を父ヴィークに反対されて会うことも叶わず、眠れない夜を過ごしました。そんな時シューマンは独りピアノに向かい、クララへの想いに我を忘れ何時間も即興演奏にふけっていたようです。  その頃シューマンはクララへの手紙にこう記しています。  「おお、クララ! 今、私の心にこんなにも音楽が溢れ、こんなに美しい旋律がいつも聞こえるのです。・・・ 『クライスレリアーナ』と名付けました。あなたと、あなたへの想いが中心です。あなたにこの曲を捧げます... 続きを読む

    2018年9月13日

  • シューマンのピアノ曲 8 ー クライスレリアーナ  作品16  

    クライスレリアーナ 作品16 その1  E.T.A.ホフマンはその著作の中で楽長クライスラーというキャラクターを創造しました。それはホフマン自身をモデルにした多才でエキセントリックな人物で、ホフマンの「クライスレリアーナ」はクライスラーの視点から語られる音楽評論集です。おそらくこの著作はシューマンの新音楽時報における評論活動に直接影響を与えているはずです。  そしてシューマンの「クライスレリアーナ」作品16は、楽長クライスラーつまりホフマンへの賛美を込めて命名されているのでしょう。  8曲の「幻想曲集」... 続きを読む

    2018年9月9日


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