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モーツァルトの食生活:音楽と料理の調和

皆さん、こんにちは。先日はロッシーニとヘンデルの美食家ぶりについてお話しました。今日は、神童と称えられたウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの食生活を覗いてみましょう。

彼は幼い頃から、音楽家だった父親と一緒にヨーロッパ各地を演奏旅行していました。王侯貴族の御前演奏であったため、豪華な晩餐会に招かれることが多く、その食卓には、鹿フィレ肉の煮込み、マッシュルームのバター炒め、タンの塩漬け、キジの姿焼き、七面鳥のソテー、蒸したカニ、甘さが口いっぱいに広がる菓子と、宝石のように輝く果物の数々が並んでいました。

モーツァルトは平民でありながら、こうした貴族階級の食事を体験していたのです。しかし、父レオポルトは本来倹約家であったため、 モーツァルトの家庭では、庶民の料理とされていた野菜スープなどで質素な食事が主となっていました。

また、スープは現代においても薬膳に用いられるほど健康食として知られています。幼いモーツァルトにとって、移動の多かったライフスタイルは体力的に負担であったことは言うまでもありません。モーツァルトが人生はじめての旅に出たのは1762年1月12日で、彼はその時点でまだ5歳(満5歳未満)でした。パン、ワイン、水、果物、ハムを持参して、130キロ先のミュンヘンを目指しました。

しかしモーツァルトは早々にリンツで、咽頭炎と鼻炎に見舞われます。更には、ザルツブルグに帰るまでに、猩紅熱の発疹、アレルギー、チフス、ウィルス性肝炎、歯痛、急性リウマチ性関節炎など、さまざまな病気に苛まれました。

息子が病気になると、父・レオポルトは真っ先にスープを作りました。これはモーツァルトが療養中に必ず口にする、彼の家の定番スープでした。父・レオポルトも特に好んだといわれるモーツアルト家の「薬草スープ」には、野菜をゆっくり煮込むことによって作ったブイヨンに、パン、サワークリーム、ホウレンソウ、ローズマリー、タイム、セージ、ジンジャーなどの薬草を加えたものでした。

スープの効果なのか、この後モーツァルトは回復し、人生初のコンサートをリンツで開きました。そして、その21年後、彼は姉ナンネルと共に再度この地を訪れ、その年の10月から11月に掛けてのリンツ滞在中に、伯爵であったトゥーン・ホーエンシュタインの予約演奏会のため、交響曲第36番「リンツ」を作曲したのです。この作品の創作に要した時間がたった4日間という速さが、彼をして「天才」と世に知らしめた根拠を示すものの一つでもあります。

明るく晴れやかな曲想を持つこの作品からは、豪華な宮廷の雰囲気というより、どちらかと言うと、温かい家庭料理を想起させる味わいを感じ取れます。モーツァルト家のスープを再現しつつ、この曲を聴くのも一興ですね。

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