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指と指と指とがくっついた・・・

各指を別々にコントロールすることの難しさは、ピアノを学んでおられる方なら誰でも実感しておられることだと思います。

「各指を独立させるのを困難にしているものは、指どうしを結合している腱があるため」と考いう説が、一昔前までは有力でした。たとえば、「第3指と第5指で鍵盤を押さえたまま4指を動かそうとしても、曲がる方向に引っ張られている4指を持ち上げることは難しい」「弾いてない指が勝手につられて動いてしまう。」「2指や5指が上がったままである。」といった現象についての理論です。

実際、私が子どもの頃は、「ピアノのために外科的手術によって腱を切る」といった話をよく聞きました。多くの人は「手の拡張のため」と思っていらしたようですが、多分、それより「腱間結合を切ることによって得られる各指の独立性」を目的としたものだったのではないかと思います。

しかし、時代の推移とともに、「指の独立は、脳や神経の仕組みや働きと関わっている」と考える先生が増えてきました。

脳研究の専門家の方のお話によると、人間の身体には筋肉ごとの神経細胞があるそうなのですが、残念ながら、指は例外なのだそうです。つまり、個々の指を動かす神経細胞は、それぞれ別の場所に存在しているわけではないため、親指と手首が一緒に動いたり、第4指と一緒に第5指が動いたりするのだそうです。

どうも、私たちの身体は、指を別々に動かすようには造られてないようですね・・・。実際のところ、「一本の指を動かすときに活動する神経細胞の数の方が、複数の指を同時に動かすときより多い」ということが報告されていますから、ピアノを弾く際に指を一本ずつ独立させようとして、私たちの脳は大変な思いをして働いてくれているらしいです!

指が思うように動かないときは、筋肉が独立していないだけではなさそうで、実は、脳の細胞も独立した指令を送れていないということになりますが、指を動かすトレーニングを重ねることによって、指を動かす際に必要とされる脳細胞の数が減っていく等の興味深い研究報告も発表されています。


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