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ジキルとハイド

成人の生徒さんから、「This is a moment」をピアノで弾きたいというリクエストを頂きました。これは、ミュージカル『ジキル&ハイド』の中の「時が来た」という曲ですが、単独で歌われることも多かったため、ミュージカルに詳しくない人でも、「なんか聞いたことあるかなあ」と感じる曲かも知れませんね。Donny Osmond(ダニー・オズモンド) とSusan Boyle(スーザン・ボイル)のデュエットは世界中の話題をさらいましたね。
ミュージカル『ジキル&ハイド』の 原作は1886年に出版された『ジキル博士とハイド氏』で、 1990年アメリカでミュージカル化されました。
作曲したのはフランク・ワイルドホーンで、 日本での初演は2001年でした。
原作の『ジキル博士とハイド氏』の小説自体を読んだことはない方でも、殆どの人はそのストーリーを知っている超有名小説です。
『善』のジキル博士と『悪』のハイド氏の二重人格の物語です。
ストーリー:ジキル博士は老いて精神を蝕まれてしまった父親を救うための薬の研究をしている科学者兼医者で、人間の中に潜む善と悪の心を完全に分離する薬を発明しようと研究している人ですが、怪しげなピンク色の液体を患者で試そうとすると、権力者たちに猛反対されてしまい、じゃあ実験できないじゃないか・・・と途方に暮れているところに、「なら、自分で飲んで試せばいいじゃないか!」「長年の努力はついに報われる」「この機会を逃すな!」「今こそ見果てぬ夢を叶える時なのだ!」という発想が、このストーリーと音楽の根底であり又、醍醐味でもあるのです。とても奥深いテーマです。
「This is a moment 時が来た」というのはこのシーンで歌われる名曲なのです。
ジキル博士は無意識のうちに大量殺人を犯してしまうという不幸に見舞われます。
ハイド氏が殺害した登場人物は、ベイジングストーク大司教、サベージ伯爵、プループス、・グソロップ将軍、ビーコンズフィールド伯爵夫人、ストライド、ルーシーですが、生き残った親友のジョンや未亡人となったエマは頭の狂った科学者と親しかった人物というレッテルを貼られたままなのです。物語が終わった後の世界においても、彼らに悲惨な日常が待っていることは想像にたやすいことです。
つまり「時が来たThis is a moment」は全ての悲劇の引き金となった曲なのです。これがなければ登場人物たちはこれほどの不幸に陥ることはなかったと思います。
それじゃお話として成立しないでしょと突っ込まれたらオシマイですが、この曲だけを聞いたら、何かもっと希望に満ちた素敵なことと勘違いしてしまう人が、幸か不幸か分かりませんが殆どなのです。
実は、かく言う私もそうでした・・・。
あの素晴らしい歌声を聞いたら、そう思うのも無理はありません。
1992年のオリンピックの公式テーマソングにも選ばれていることや、学校がよく合唱コンクールの課題曲にしているということで、あたかも「長年の努力が報われる瞬間に向かう」という意味であるかのような印象があります。
しかし、ことの顛末を知りたい人々にとっては、真実が明かされるべきだと思います。
この曲の魅力については、語りきれないほど沢山ありますので、又、別の機会に書きたいと思っています。
ウィステリア・ピアノクラスと、ユーチューブの関連リンクからも、沢山のコメントを頂いていることを嬉しく思っています。
全てに返信が出来ていないことを申し訳なく思っておりますが、ひとつひとつのコメントを大切に受け止めさせていただいております。


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