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交響曲の番号

先日より「音楽と数」についてお話ししています。
シューベルトの「交響曲『ザ・グレイト』ハ長調 D944」は、「第8番」となっているものと「第9番」となっているものがあります。過去に遡ると「第7番」というものまであります。
同じ作品でありながら、番号が異なるということは混乱を引き起こすので好ましいことではないですね。では、どうしてこのようなことが起きたのか見ていきたいと思います。
まず、この作品は作曲家の死後に発見されたという事実があります。作曲時期は「交響曲第7番『未完成』」よりも後だったのですが、演奏困難との理由でしばらくの間忘れ去られていました。シューベルトの交響曲は番号が幾度か変更になっており、最後の交響曲である『ザ・グレイト』においてはその影響が顕著にみられます。
20世紀初頭までは「完成した交響曲に番号を振る」ということが行われていたため、この作品は「第7番」となっていました。しかし未完の交響曲であっても『未完成』と『ザ・グレイト』の二曲は演奏されることがあったので、それらを含めて「第9番『ザ・グレイト』」と呼ばれるようになりました。その後シューベルトの作品に振られている「ドイチュ番号」が1978年に改訂されたことを機に、自筆譜のままで演奏できる作品に番号をつけることとなり、「第8番『ザ・グレイト』」となりました。1978年より前に録音されたCDは「第9番『ザ・グレイト』」になっています。
「・・・で、結局、何番なの?」と聞きたくなりますね。
「国際シューベルト協会」がこれにしたがったため、現在では「第8番『ザ・グレイト』」が正式です。


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