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蕎麦をすするときの音 2 (続編)

外国人の方より、「日本人はどうして蕎麦をすするのか?」と質問されたことがあります。そのときの私は、「自分はすすらないので分かりません。」という無粋な答しか思いつきませんでした。
それを機に、私はこの素朴な疑問を解明すべく追求に乗り出すことにしました。
まず、私の頭に思い浮かんだのは、「この行為は蕎麦に限ったことではなく、他の麺類にも共通しているということ」及び、「ワインやコーヒーのソムリエなども味の一部として香りを分析するためにこの行為を行っているということ」です。
ソムリエは液体の香りを嗅ぎ、これだけでは分析しきれない香りを恰も空気を吸い込むようにして「ズズッ!」とすすって口の中に入れた後、鼻から空気を抜く際に感じる香りを分析します。これは、一般的なレストランなど公衆の席で行われるものではないということを除いて、蕎麦をすする行為と似ています。
蕎麦はそのまま香りを嗅いでもその素晴らしい特有の香りは楽しみづらいものですが、すすることによって鼻から抜ける蕎麦本来の香りを味わうことが出来るのです。
すすらなければ香りが半減するので、蕎麦をすする行為は美食家のたしなみであると主張した人が多かったため、その解釈が広がり、蕎麦だけではなく、うどんやラーメンもこの暗黙のルールに入れられるようになったのだそうです。
しかし、2016年10月にツィッター利用者によって使用された「ヌーハラ(ヌードルハラスメント)」という造語が発端となって、この行為がマナーに反するものであるのか、日本の文化として尊重されるべきものであるのかを巡って議論が交わされるようになりました。
外国人の中には「すする行為」により発せられる音を嫌う方々が多いですから、私は「西洋由来の麺を食するときには避けることがマナーである」と思っています。
音と文化が均衡を保ちながら共存することはしばしば難しいことですが、これは音楽にも相通ずるものなので一考に値すると思っています。


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