日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

ブルグミュラーとソナチネ

「ソナチネ程度」「ブルグミュラー程度」といった表現がされることが、よくありますね。

私は、このフリードリッヒ・ブルグミュラーに関しては、「12の旋律的で華麗なる練習曲 Op.105 /12 Etudes brillantes et mélodiques Op.105」や「18の性格的な練習曲 Op.109/18 Etudes de genre (faisant Suite aux Etudes faciles op. 100)」を用いることが多いのですが、「ブルグミュラー程度」という表現は、「25の練習曲Op.100 /25 Études faciles et progressives, Op.100 (25 studies for piano)」にを指しているものです。

欧州では、ノルベルトという弟の方が有名とさえ言われており、フリードリッヒについても、ワルツ、ノクターン、ポロネーズ、バレエ音楽などが、ピアノ曲の他に挙げられるのが一般的です。

ですから、この「ブルグミュラー程度」という表現は、日本でたまたま一冊の曲集が普及した結果、国内だけで使われているローカルなものに過ぎないのです。

「ソナチネ程度」という表現についても、クレメンティやクーラウなどの作品を収録した「ソナチネアルバム」の普及に伴って、レベルの区別をするために造られた便宜的な言葉に過ぎません。

現在、ソナチネを練習している生徒さんが数名います。「ラヴェルのソナチネ」「カバレフスキーのソナチネ」「ギロックのソナチネ」「邦人が作った単一楽章形式のソナチネ」「クーラウのソナチネ」「ディアベリのソナチネ」です。

これらの作品は、同じ言葉を共有していても、それぞれに個性があり、あまり類似していませんね。

もともと「ソナチネ」「ソナタ」という語は、「ソナーレ」というラテン語に由来します。それは「カンターレ」(声楽曲)に対して、「器楽曲」を指すものです。ですから、広義でいう「ソナチネ」は、単に「小さい器楽曲」という意味なのです。

しかし、上記にも挙げられているラヴェルのソナチネは、338小節(1楽章~3楽章)あり、23ページもの紙面を要しています(出版社のページ構成によって、少し異なることがあります)ので、「小さい」という言葉を、単に「短い」と解釈することは出来ません。また演奏するには比較的高度な技術が必要で、作曲技法は古典派のものとは異なっています。

色々と聴き比べてみると、自分の好きなブルグミュラーやソナチネが見つかるかも知れませんよ!


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓
↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント