日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

終戦のエンペラー

今年の夏は「終戦のエンペラー」が公開される。留学中「ラストエンペラー」をリアルタイムで見た私としては、気持ちを非常にかきたてられる。当時、日本人である前に1人の人間だ、日本人アメリカ人なんて関係ないっ!と息巻いていた私であったが、映画の中で玉音放送が流れたときはあたりかまわず泣きじゃくった。
偶然が重なって、この夏、英語を習っている生徒達は昔私がお世話になったホストファミリーのところに行ってくる。帰国してからも細々とでも途切れることなく続いた付き合いに感謝である。

外国に行って自分が日本人であることを考える人は多い。ビートたけしが映画監督として海外に行くようになってから、「ここがヘンだよ日本人」という番組を始めたり、ダンスで海外に盛んに行っていたナンちゃんも、そのうち狂言を始めた。日本人であることを意識するようになったのだろうと推測している。それ以外にも茶道や華道、空手、柔道など日本的な習い事を始める人が多い。1人の人間ではあるが、日本人という看板も背負っていることにいろいろ考えることがあるのだろうと思う。

アメリカで、日本人なんだからピアノじゃなくて何か日本の楽器をやってみてよと言われたことがあった。そうだなと思ったが、日本に戻ってから始めたのは華道であった。多くの女性に教えてくれと頼まれたからだ。一応師範の資格を取るまでは続けたが、わびさびの世界は私には寂しすぎて性に合わないと気がついた。日本人なのに日本らしいものが好きじゃないのは自分でもちょっと悲しいが、こればっかりはしかたがない。

また、気持ちさえあれば必ず人は通じあえると多くの人は思っているが、異文化の中で実際生活したことの有る人は、それが本当であってうそであるという矛盾も知っている。バイブルスタディ(当時留学生を相手に聖書の勉強会が行われていた)の最中、所変わればキリスト教布教は非常に困難だと言って自分の海外赴任経験を話してくれた宣教師の話を、周りは努力不足の一言で片付けてしまった。言葉の壁や、文化の違いを日々感じ、黒人と白人間の人種差別を傍観していた私は多少なりとも彼が言いたいことが理解できたような気がした。

言語の学習はそれだけでは終わらない。言葉の背景となっているものも理解しないと言語習得の効率は悪い。子供たちには楽しい語学研修になることをもちろん希望しているが、戦争の爪跡などもしっかりと見てきてほしいと感じる。


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓

↓お問い合わせ・体験のお申し込みはこちらから!↓

この教室へお問い合わせ

↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント