霧の中の日常

皆さんこんにちは。
こちら沖縄は雨の日が続いています。
先日は濃い霧に覆われて、普段と違う景色に心が高鳴りました。視界は悪かったですが、輪郭がぼやけた街の景色は美しく幻想的でした。

湿度は98%…ほぼ水の中ですね。
ジメッとしている空気自体は心地良いものではないのであまり好きではありませんが、東京に住んでいた頃の梅雨の空気はとても好きでした。

辺りは霧雨が漂って、マットで仄暗い色味の紫陽花がしっとりと咲いている様は沖縄にはない景色で、ずっと眺めていられるぐらい素敵です。

南国のじめじめさとは違い、さらさらした軽い雨と漂う気だるげな空気。霧の濃い日は立ち並ぶビルの高層階が見えないほどで、普段とは違う雰囲気に特別感を感じたり。



ここは新宿御苑。

降りしきる雨の中、東屋でぼんやりと外の景色を眺める静かな時間。そんな贅沢を味わえる機会はなかなかありません。沖縄にも庭園などありますが、高層のビルが霧で隠れる様を見ることは出来ません。少しだけ不気味で、でもいつもと違うその景色に自然と心が高鳴ります。高鳴るんですが、いつもより深く息を吸える感覚がして、脈拍は緩やかに穏やかに雨の音に心地よく揺蕩うリズムでとても静かになります。

大学時代は何度も通った場所ですが、今は訪れる人も多くなり、また沖縄に住んでいることもあってなかなか行けません。とても恋しいです。

酒類以外の飲食物は持ち込み可能なので、当時はお菓子やお弁当を持ってよく行きました。雨の日は、来園者が少なくて東屋を独り占め出来ていたのですが、時々PCを打つサラリーマンやOLさんとかち合ったりして、席を譲り合ったり。キーボードを叩く音と雨の音だけが聞こえる空間も悪くありませんでした。それぞれが各々の世界に浸って、ただぼんやりと過ごす時間は、あの場所だからこそ体験できたことかなと思います。

…まぁ時にはあまりの土砂降りに、ずぶ濡れになった日もありますが…笑　容赦なく雨に打たれた日に友人と笑い転げたのが懐かしいです。



こんなに雨が続いても、梅雨の終わりはまだまだ先。ピアノのために湿度調整するのは大変ですが、雨音の気持ちいい日々を堪能したいと思います。

まだしばらく雨予報なので、教室へお越しになられる方はどうぞお気をつけて。このブログを読んでくださる皆さんの心も、雨の静けさが穏やかに癒してくれますように。

それではこの辺で。