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親指は特別!

今回は親指の話です。
ピアノを弾く時の親指は、通常の生活の中では使わない、独特の動きをしています。

日常生活の中では、例えば、手にスマートフォンを持って素早く親指で操作する時には、慣れた方は手首や手の平を安定させたまま、親指だけを上手に動かしています。

しかし、もしもスマートフォンを手に持たず、机の中央に置いて、親指で操作しようとするとどうでしょう、手の平に対して垂直方向に親指を動かさなければならず、少しやりにくい事に気付かれると思います。

実はこれと同じ様に、ピアノを弾く時の親指は、手の平に対して垂直方向への運動が必要になります。場合に寄っては、動かすと言うよりは、親指の先が僅かに下がる(例えば水がポタンと指先から垂れていく様な)角度を保って打鍵するだけの事も有ります(勿論、その時の指先を柔らかく使ったり、少ししっかりさせたり、和音の時には掴む様な動きを加えたりして、様々な音質を作り出します)。
この僅かな角度を作らないで、親指で音を出そうとすると、手首ごと押し下げる事によってしか、鍵盤を押さえる事ができません。
手首での押し下げを利用すると、細かなコントロールが難しく、どうしてもドスンと大きめな音が出てしまいますので、目を閉じて聴いていてもどこで親指を使ったかが、すぐに判ります。

さてもう1つ、親指の重要な動かし方が有ります。

手の甲を上からみていただいて、親指をその下に「隠す」様な動きです。これは音階や分散和音を弾く時にとても大切になります。これができると、それらを弾く時に手首を必要以上に動かさずに済みますから、音の粒を揃え易くなります。

小さな生徒さんには、「親指電車が手の平のトンネルの中に入って行くように」同時に「できるだけトンネルの屋根が静かでいる様に」等とお伝えして、消しゴムを乗せたりして楽しみながら取り組んでみます。

ご趣味であっても、折に触れ、親指の使い方をお伝えしていると、例えば、滑らかに弾きたいフレーズの中で、うっかり親指だけ「ドスン!」と音を出してしまった時に、生徒さんご自身で「おっと、いけない!」と気付かれて、すぐに弾き方に注意を向ける様子が見られます。

気づかない時には、「いつ親指を使ったか、私に判らない様に弾いてね」と伝えて後ろを向いたりします。生徒さんは良く集中されて、あっと言う間にゲームクリアとなります。

親指を上手に動かすには、手の他の部分や身体全体は、自然体でリラックスしていることが必要ですから、なるべく楽しい気持ちで取り組める様に工夫を重ねたいと思っています。


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