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弾かないという練習

弾かないのに練習とはどういうことでしょう?もちろん、弾く練習はたくさん要ります。いっぱい弾いてこそできるようになること、わかるようになることがほとんどです。一つの曲をしばらくいっぱい練習していると、だんだん手も慣れてきて弾きやすくなりますし音楽の流れも見えてきます。ところが、その「慣れ」が引き起こすもう一つの面は、その曲を初めて聴いたときの印象や感動が薄れてしまうことなのです。あんなに美しいと思ったritardandoもいつの間にか慣れて紋切り型になってしまったり、ハッとするようなきれいな和音だと思ったはずなのにいつしかスッと通り過ぎるようになってしまったり・・・
慣れないと上手く弾けないのに、慣れたら新鮮味を失ってしまう。なんとも難しいところです。

このような状態に陥った時は、一旦この曲は寝かせてみるといいと思います。しばらく寝かせている間にこの曲に対する感覚がある程度新鮮になり、再び弾いたときに喜びがあります。
ただ、場合によってはコンクールなどでその曲を人前で演奏する予定があり、寝かせているほど悠長なことはできない時もあるでしょう。その時は「弾かないという練習」です。弾くと、耳や手や体が覚えている「いつもと同じ」演奏に陥るので、弾かないのです。そのかわり耳を新しくするために、まずその曲をいろいろな演奏家の録音で聴いてみます。録音を聴くときはぼーっと聞いてみたり、また音色やテンポ感など細部まで分析するように聴いてみたりいろいろやってみます。それは例えば美術館で絵を遠くから眺めて全体像から受ける印象を感じたり、また同じ絵を近くから細部のタッチや色合いを注意深く見てみたりすることと同じです。それから、この間は同じ作曲家の他の曲もいろいろ聴いてみるといいと思います。こんな風に「弾かないという練習」を1〜2週間やってみると慣れて面白くなくなってしまったものがもう一度息を吹き返す可能性があります。いつでも初めて聴いたときのフレッシュな感覚とそれをしっかり表現できる技術を持って弾きたいものですね。


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