「見落とされ続ける、日本最大の文化的輸出物」って、なに？　　No,1

日本では大きく知られることのない

「スズキ･メソード」

世界に誇る日本文化だと
堀田さんは書いています。

2014年10月ニューヨーク・タイムズに、

国際関係史を専門と知る堀田江理さんが、

「クール・ジャパン」を挙げた日本が
世界で認められているスズキ･メソードに
なぜ誇りを持たないのか、

と呼びかけている国際版コラムです。

スズキ･メソードについて寄稿された英文
その日本語訳を5回シリーズで
ご紹介します。

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【・・・前略
多くの日本人が、
日本の生み出したある素晴らしい
文化的輸出物のことについて
知らないままでいる。
それは世界に
「スズキ･メソード」
として知れ渡る、音楽的教育法だ。】
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残念ながら
私の音楽関係でない知人も
スズキ･メソードって何ですか？
と訊かれる。
ご存知ない方がほとんど。
コラムは続きます。
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【 スズキ･メソードは、1930年代、
ヴァイオリニストの鈴木鎮一氏によって
発案された教育法である。
鈴木氏は、どんな子どもでも
幼児のうちに母語を
うまくしゃべれるようになる、
という事実に着眼し、
楽器奏法の習得に、
それを応用して成功した。】
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現在、海外で46カ国　40万人の人が学んでいる
スズキ･メソード
日本では1万人

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【…中略　 日本人が、
自国の発信した素晴らしい文化に気づかず、
逆に、世界から
「あなたたちはすごいものを
持っているだよ。」
と言われるのは、
これに始まったことではない。

たとえば浮世絵は
19世紀後半に
西洋世界との交易が盛んになると
輸出製品の包装紙として
使用された。
それらの色あざやかな「アート」は
ヨーロッパの印象派の画家たちによって
「発見」されたという経緯がある。
どうも自分たちの芸術的、文化的所産を
見落とす傾向が強いようだ…】

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現にスズキ･メソードのピアノの先生にも
ご主人の関係でアメリカ滞在した時
「日本人でしょう。
スズキ･メソードでピアノを教えてください。」
と言われて、初めてスズキ･メソードを知った。
それから、改めて
スズキ･メソードの先生になるべく
勉強を始めた。
とおっしゃる先生を何人も知っている。

次回に続く