日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

年齢に合った導入と教本 その2

前回は、小学校低学年でもまだ手根骨の成長は未熟である話をしました。ピアノを教えるとき、物理的には、体の成長を見ながら教材を選んだりレッスンプランを立てたりしなければなりませんが、子供の理解力、つまり精神的な成長を考えたときはどうなのでしょうか。

我が子に2、3歳からピアノを習わせる親御さんもいらっしゃいますが、実は3歳の幼児は、5線譜のどこにおたまじゃくしがあるのかを把握する能力が、まだ明確ではありません。どういうことかというと、5本ある線の一番下にお団子が刺さっているのか、一番上の線にお団子が刺さっているのか、そんなことは3歳児には気にならないのです。また、何番目の線と何番目の線の間に丸が挟まっているのかにも、あまり興味がありません。楽器店に行くと、「お丸を描きましょう」といって、5線譜に音符を書く練習をさせるワークブックが売られていますが、3歳の幼児にそのような教材は不要です。筆圧も弱いので、筆記具をもたせてもうまく描けませんし、退屈です。レッスンの間を持たせるのには良いかもしれませんが、子供にとっては苦痛です。

その代わり、3歳児は真似をするのが大好き。もともと、『学ぶ』という言葉は、「まねぶ」から来ていると言われていますが、子供は真似をして学んでいきます。ですから、丸を描く代わりに真似をして歌えば、大人よりずっと早くに音を聞き分けられるようになります。3歳から音感教育を受ければ、100%近い確率で『絶対音感』が身につくと言われるゆえんです。けれども、どこかの音楽教室が早期教育の生徒募集広告に使うように、確かに絶対音感はつくかもしれませんが、音楽家にとって絶対音感は、「あるからなんなの」という程度のものです。一流の音楽家の中には、絶対音感がある人もいれば、ない人もいます。私がアメリカで出会った偉大な先生方のほとんどは絶対音感を持っていませんでした。でも、音楽の演奏には何も困ることはありません。大切なのは、ハーモニー感であり、音当てではありません。一つ一つの音の名前が分かったからといって、良い音楽家に必要な条件にはならないのです。生徒たちは、先生がハーモニー感を養ってあげることで、自分の弾いている音が、正しい音か変な音かを、自分の耳で判断できるようになります。


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓

↓お問い合わせ・体験のお申し込みはこちらから!↓

この教室へお問い合わせ

↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント