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ピルエットの思い出

ハートピアノ教室


 大学時代の恩師の一人お嬢さん(当時高校生)はクラシックバレエをされていました。先生の話によると、バレリーナは体重管理が大変で本番前の食事はリンゴ1個で過ごします。それに他の芸事と同じく毎日ストイックに練習しなければならず、1日でも休むとすぐに分かります。体の細部まで意のままに動かし心を表現する芸術のバレエには、少しの妥協も許されません。

 そんなお嬢さんがディスコ(当時の言い方)に行かれた話です。 「帰りが遅くなるから心配で地下鉄の駅まで迎えにいったらとってもはしゃいでるの。ディスコで踊るのはとっても楽しいって。ピルエットを何度も何度も回ると人が集まってきて拍手喝采なんですって。」と言って先生は微笑まれます。 厳しい練習室の空気とは違い、バレエに目の肥えた専門家も見ていないリラックスした場所で、ちょっとくらいフォームがくずれても大丈夫、と気楽に踊るのは開放的で楽しかったでしょう。お嬢さんはその後も厳しい練習を続けました。今は同じバレリーナと結婚され、大きなバレエ教室を主宰されとてもお忙しくされています。

 ピアニストのピョートル・アンデルジェフスキは、普段はコンサートやレコーディングで研ぎ澄まされた演奏を披露しています。自分にとても厳しく、コンクールで入賞したときにも「今日の演奏は自分的に納得がいかない、賞には値しない。」と辞退したくらいです。妥協を許さない音楽へ向かう厳しい姿勢はどのジャンルの芸術でも同じように一番大事で尊いものです。その彼がプライベートで仲間とパーティーをしている時には、傍らにあるピアノを弾いたり伸び伸びと歌ったり楽しそうです。細かい技術的なところは気にしないで自由に弾いているのですが、普段から磨き上げたゆるぎない土台があるので、自由な環境で音も伸び伸びとしていて、面白い物語を聞いているようなとっても魅力的な演奏です。彼はコンサートでもレコーディングでも「情けない。納得いかない。毎回本当に自己嫌悪ばかりだ。」と悩みながら、絶えず進化し続けています。

 ピルエットを笑顔で軽々と回るためにも、リラックスした時間に次から次へと楽々と名曲を弾けるためにも、たくさんの練習の日々があったからです。どの分野の技術も、厳しい練習の中で基礎からこつこつと積み上げていく作業はなかなかに根気がいることです。少しも進歩していないように感じる時の方が多いかもしれません。しかし身体が覚えしみついたものはその人の財産です。

 《楽しさ》はとても大事です。しかしその“質”も大事です。現代には簡単に手に入る《楽しさ》が溢れていますが、本物の充実感を感じる《楽しさ》でなければそれはすぐに虚しさと化して色あせてしまいます。芸術は苦労を報いて余りある《楽しさ》をもたらしてくれる魅力を持っています。

芸術への執念https://pnet.kawai.jp/602574/topics/193692/
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