表現力　１

今年、中学生になったばかりのＲちゃん。

夏休みも連日　部活練習で真っ黒に日焼け。

今月の終わりにイベントがあるので　ず～っと以前にやった

シューマン作曲　「初めての喪失」を　もう一度、

おさらいしておくように　言っておりました。

そして昨日、演奏させてみました。


なんということでしょう！


出だしはせつなく、はかなげに　途中、mf　からは激しく盛り上げ、

一音、一音ていねいに　聴いているものの琴線に触れる演奏なのです。

以前は　レッスン室で私が　横で歌ってやれば　それなりに

抒情的に弾けていましたが、数日経つと、

また元の　”　Ａをねらえ！”　（古っ！）的な　

体育会系演奏にもどる、という繰り返しでしたが、いつの間にこんな表現力が・・・？

「どした？　なんか、つらいことでも　あったか？」

と　聞くと　

「え？　つらいこと？　ないない。

あ、でも、部活　むっちゃ　しんどい。

センセ、この日焼け　見て。」

と、くつしたの部分だけ　真っ白なおみ足を見せてくれたのでした。

部活のしんどさと　シューマンの抒情性の関連は　わかりかねますが、

彼女の成長を　とてもうれしく　思ったのでした。

「まあ、熱中症にならないように、”水分の喪失”　には　くれぐれも　気をつけるのよ！」

と、トンチンカンな指示を出した　わたくしでした。

　　　　（表現力が　上がったのは　今年はじめにコンサートのため、さんざんやらせた

　　　　　チャイコフスキーのおかげ　だと　思う・・・<m(__)m>）