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小澤先生

生き急ぐと言う言葉があるが、短命な方には優秀な方が多い。今日は高校英語の故小澤先生をお偲びしたい。
先生との出会いは、子供さんのピアノつながりだった。所作がきれいで、細やかに気配りなさる方だった。他人事ながらあんなだんなさんを持った奥さんはどんなにか幸せだろうと思ったものである。

ドアの開け閉めが静かで、しぐさが乱暴な子供に静かに諭していらっしゃるのをいつも好感を持って眺めていた。常に真っ白い靴下を履いてお見えになり、誰かが、靴下の裏を見ればそれだけで育ちがわかると言って出入りの業者をほめていたのを思い出した。以来私も履物には気を遣うようになった。見栄っ張りなのはその通りなのだが、そんなところまで見ている人が世の中にはいて、そんな人たちに対して鈍感な私が失礼のないようにしたいと思っているからだ。

座布団にお座りになるときもお若いのにちゃんと心得ていらして、子供達に座布団の座り方をお教えになっていた。お帰りになるときは、机の上の消しゴムのかすを片付けるように促し、まさに「立つ鳥跡を濁さず」であった。帰った後に片付けなくてはいけない煩わしさを御存じなのか非常に有難かった。

いつだったかは子供さんが体調をくずして休んだときに、今月のお月謝がまだでしたとおっしゃって、わざわざ届けにいらして恐縮したことがある。どうぞお気遣いなさらないでと申し上げたら、お給料の支払いが遅れるのと同じですからとおっしゃっていつも前払いしてくださる先生だった。

私自身は大人になってからお月謝をお支払いしたつもりが未納で、確認されてもまだ勘違いしていて、念のために家計簿を調べてどこにも支払いの形跡がないのを見て平身低頭平謝りした恥ずかしい経験がある。このようにねじが数本足りない私みたいな人間もいることを身を持って知っているので、他人に対しては優しく接しようと心掛けているが未だ発展途上である。自分ながら学習能力が乏しくて情けない。
あるときは、子供受けを狙った私の耳のミッキーマウスのイヤリングにお気づきになって、「ほら、先生のお耳を見てごらん、おまえの好きなミッキーマウスがいるよ」とおっしゃるのにたまげたこともあった。

今年も子供の頃から知っている方たちがたくさんお亡くなりになって寂しい限りである。故人の冥福をお祈りするとともに、彼らの教えを日々の生活に生かしたいと思う。そうすれば彼らも喜んでくれないかな?


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