認めてあげる…

過日、お話をしたお子様…。
久しぶりに本当に来てくださいました。

「○○ちゃん！」とお声をかけると穏やかな笑みを…。
身長も伸び、大人っぽくなっていらっしゃいました。
お小遣いで買ってくださったというお菓子を手渡してくださいました。
食いしん坊の私の事をちゃんと覚えていてくださいました。

すぐに時は戻りました。
「指が動かなくなった…」
と、おっしゃる彼女といつも通りのレッスンを始めました。
「練習できるかなぁ？」と、何気なく話した時、
ご自分から「不登校だから、いつでも時間ある」と…。
胸がいっぱいになりましたが、何事もないように、
「そんなの全然大丈夫！そんな中先生のこと、忘れずに来てくれてありがとう。嬉しい。」とだけ伝えました。
彼女は黙って頷いてくれました。
しばらくピアノに触れていらっしゃらなかったので、タッチが弱くなっていましたが、元々きちんと弾けるお子様でしたので、ご一緒にタッチの練習をしたらすぐに鍵盤の底まできちんと打鍵出来られるようになりました。

おうちから全く外出されないという彼女が、私の所に来てくださった事…、そしてレッスンにも通ってくださるという事…彼女にとっては大きな第一歩だと思います。
外に出られるという事だけでも、とても勇気がいったと思うので、それを考えるだけですごいなぁと思います。

私は彼女のその勇気をしっかりと認めて、心から褒めてあげたいと思いました。

「クラシックが弾きたい」
と、おっしゃったその一言を大切にして、音楽を通して、会話をしながら、向き合っていきたいと思っています。

彼女を通して、改めて音楽を楽しみながら繋がっていけるお教室でありたいと思っています。

「テクニックを極めたい！」「いつかコンクールに挑戦したい！」「合唱の伴奏者になりたい！」「憧れのあの曲を弾きたい！」「ピアノを楽しく弾けたらいい！」
それぞれの思いで、向き合えたらと思うのです。

お子様達の思いに寄り添えたらそれが一番の幸せです。