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〈楽譜を選ぶ〉まとめ〜結局何が言いたいのかというと。

〈楽譜を選ぶ〉ということについて、前々回と前回、長いブログを書いてきました。

結局何が言いたいのかというと。

楽譜から情報を省略する作業よりも、
楽譜に情報を追加する作業の方が楽!

ということです。

古典派ソナチネの楽譜の場合、一般に普及している「ソナチネアルバム」に書いてある情報(特にスラー)は、ほとんどが19世紀後半の音楽観のもとで追加されたものです。

この追加情報を省略して弾くのは難しいと思うのです。作曲家が書いたものと編集者が追加したものが混在している場合が多く、取捨選択しなければなりません。



ですから、作曲された当時(18世紀後半から19世紀初頭)に出版された楽譜に近いものを選ぶべきだと思います。

ただし、このような楽譜に書かれていることを楽譜通りに弾くだけなら、おそろしいほどつまらない演奏になってしまいます。アーティキュレーションと強弱の情報が圧倒的に少ないですからね。音の羅列になってしまう。ですから、


当時の状態に近い楽譜を選び、
当時の音楽観について勉強しながら、
ソナチネやソナタに取り組む


この姿勢が大切だと思います。

そして勉強していくうちに、楽譜に情報を追加する作業が出てきます。作曲家が書かなかった情報でも、自分が演奏するための備忘録としてね。例えばクレシェンドやデクレシェンド。音楽の流れを把握するためのフレーズ。ここぞという時の和音につけるアクセント。などなど。

このように古典派の作品に取り組んでいけば、作曲家と直接対話している感覚で、曲に取り組めるのではないでしょうか?

編集者が追加した情報満載の楽譜を使って「楽譜通りに弾く」ことを目標とするより、作曲者と自分との対話を通して「作品の真の姿を探る」ことを目標とするべき、だと思うのです。


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