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グランドピアノの蓋は開けて

レッスン時のグランドピアノの蓋は大きく開けています。
小さな生徒さんのレッスン時も勿論です。

豊かに響きますから、ご自宅で電子楽器をご利用の生徒さんの中には、響きに感激して「ワーッ!」と叫びながら弾いてくれる事もあります。

男の子の中には機械としての仕組みを覗き込みながら音を出したり、倍音の響かせ方を教えてあげると、いつまでも試す姿がみられます。

私自信も、蓋を開けた時の音色の情報量の多さ、弾きやすさに改めて気付き、蓋を開ける事の大切さを痛感しています。

学生時代は、蓋を閉めてカバーまで掛けたまま弾いていましたから、随分もったいない事をしていたかもしれません。

きっかけになったのは、お世話になった調律師さんの一言です。「ヴァイオリンを布でくるんで弾かないでしょ!」
「ピアノの蓋を開ければ、ガリガリ弾かなくても、音が広がりますから、指も楽に打鍵するようになるし、結果として出てくる音量を計ったときには、そんなに違いはないですよ!」と言われたのです。

指が強くなるように、鍵盤は重めに調整する人もいますし、音が外に漏れないように、蓋を閉じたり、カバーを掛けたり。

思えば、なんと弾きづらくて、響かない楽器を作ってしまう事でしょう。

住宅事情その他様々な制約も有ると思いますし、私自身も隙間時間に大急ぎで練習する時は、大きな蓋を開ける手間を惜しんで閉めたまま弾いたり、時間帯等、状況によっては電子ピアノも利用しています。

でもやはり、蓋を開けたピアノは格別です。是非ともそういうピアノに触れていただきたいと思っています。


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