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ピアニストの手は魔法の手-1

今日もこのブログへ来てくださり、本当にありがとうございます。
今日はピアノのテクニックについての、少々マニアックなお話です。
当教室で行っている指のトレーニング。
具体的には1の指(親指)を縦に動かす運動と、4の指(薬指)と5の指(小指)を動かす運動です。

その前に。こんなトレーニングを必要としないケースにも触れておきます。
生まれつき、ピアノが上手なのではないか!?と思うような人たちです。
私の想像では、その人たちは前世でピアノを弾いた経験のある魂だと思っています。
その天才たちは小さい頃からいとも簡単にピアノを扱うことができ、新しく習うことでも、まるでずっと前から知っていたかのように即座に吸収します。すぐ覚えるし、すぐ弾けるし、どうしたらよいのかも知っている。
さらにその人たちはものすごくピアノを弾きたくてたまらないので、どんどん練習して超スピードで上達していくのです。
こういう人たちは例外とします。

普通の人々の場合はこのようになります。

1の指は手を握る横の方向には動くけれど、ピアノを弾くときに必要な、縦に下ろす方向には動きません。
なので本能的に、手首ごと振り下ろして音を出します。

5の指は他の指に比べて短くて、指をお辞儀させるだけでは鍵盤に届かない上、関節もグニャリと曲がりやすく鍵盤に力をかけることが出来ません。つまり、5の指はほとんど使い物にならない指なのです。
そこで困ってしまう初歩の子供たちがどうするかというと、手を横に傾けてゴロンと寝せたり、手先全体で鍵盤の奥へ押し込んだりして音を出すのです。

4の指は、隣の指と腱の結合が強くて、脇を縛られているような不自由さがあります。常時、隣の指のついでに何となく動かしているので、4の指と脳を繋ぐ神経回路がありません。4の指だけを動かす方法を、体は知らないのです。

これらの動きを習得するには時間がかかります。

初歩の子供たちには指のこと以外にも山ほど課題があるので、指のトレーニングに割ける時間はわずかということもあり、なかなか進みません。でも、繰り返し繰り返しレッスンで声をかけたり実践させたりしながら、神経回路が出来上がるまで根気よく待っています。
一端その神経回路が出来上がると、無意識に動き始めるので、あとは練習すればするほど発達します。
子供たちの様子を見ていて、少しずつ進歩しているので、このトレーニングに間違いない!と確信している昨今です。
これらの注意喚起をしなければ、いつまで経っても使えない3本の指を抱えたままです。
音が少ない曲の時には何とかなっても、動かない指でショパンの名曲などを弾こうとすると大きな困難に遭遇します。
また、3度音程を同時に弾く場合(ドとミ、レとファなど)に、大きな壁を感じます。
これらが難しいのは全体的に才能が無いからではなくて、指が動かないからなのです。
難しい曲を弾いて劣等感が増してしまっては、音楽の役目である「心のほぐして楽になること」を叶えられません。
繊細な感受性とかリズム感の良さとか、高度なアナリーゼ能力とか、そういうことはまずはどうでいいから、後からでも育つから、動く指を作って欲しいと願っています。
この3本の指の問題を克服すると、飛躍的にピアノを弾くのが簡単になるはずです。

開室してまもない時のブログでも書いているので、ご興味のある方はご覧ください。
2019/10/20 指を動かす、1本ずつ!その1
2019/10/29 指を動かす、1本ずつ!その2
2019/10/31 指を動かす、1本ずつ!その3

「ブログは長いと読んでもらえないよ」と夫に言われてしまいました。

だから、今日はこの辺でおしまいにします。
次回は、その先のテクニックについて書いてみます。
動く指を使ってピアニストはどんなことしているか、です。

また懲りずにこのブログへ遊びにいらしてください。


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