欧米化

和洋折衷という言葉が聞こえなくなった頃から日本はアメリカばかりを追いかけているようだ。見渡せば、イギリスやフランスのように他の国との行き来が盛んで他の文化が流入しやすい環境にあっても独自の文化を守っている国もたくさんあるのにである。

先日、実家のテレビが壊れて買い替えたが、若い業者さんは、ケガ予防のためだったかもしれないが、スリッパで畳の上を歩き回って私は言葉を失ってしまった。一言畳の上はスリッパを脱いでねと声を掛ければ良いだけのことであるが、あまりにも驚いてしまって固まってしまったというのが正直なところ。そうか、畳の部屋がなくなって久しいか。私も畳の張替えが面倒くさいのと、障子で窓が半分覆われるのが嫌でやめてしまった。最近は和室を持てるのは富裕層だけという話もちらほら聞こえてくる。確かに定期的な畳の張替えは費用がかかるか。これでは和室でのふるまいがわからなくても責められない。

着物も、親に任せっぱなしにしていたので、着付けも管理の仕方も何もかも忘れてしまった。子供の頃は正月ともなれば家族みんなで着物を着たものだが、そんなこともなくなった。祖父母の遺品整理のときは、まだ着物を日常楽しむセンスのある叔母達で形見分けできたが、今後はどうしたものかである。私より年上の世代だったりすると、リフォームで洋服に直してみたり、小物にしたり楽しむ人もあるようだが、針仕事もままならない世代となれば、針を持つ気にもならないだろう。

畳の生活を経験したことのないことと、男女同権と言われて育つせいだろうか?オーバーパンツを下着以外にはいているせいなのかどうなのか、最近の女児は足をおっぴろげて私は赤面してしまう。私が子供の頃は小学校に上がるくらいまでには、横座りなり、女の子(あひる/ぺたん)座りなどをするようになるものだった。オーバーパンツは当然はいていた。ひざが開いていると、「観音様が見えるよ」などと声をかけられ、「観音様って何?」と聞くと、今思えば性教育のような話に及ぶこともあったか?最近の日本女児はあぐらをかく。女の子座りが股関節によくないことがわかってその座り方をさせない親が増えたこともあるのだろう。

アメリカにいるときに、女子がスカートだろうとなんだろうとおかまいなしにあぐらをかいて日本人は一様にびっくりしたものだが、それと同じになった。まるで異文化の中で日々生活している気分の今日この頃。

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