感謝の気持ちを忘れない

当教室はグランドピアノ、一台でレッスンをさせて頂いておりますが、レッスン室に電子ピアノが置いてあります。レッスンでは、使いません…。というか、現在使用しておりません。時々小学生が、電子ピアノの事を、「先生、どうしてこのピアノは、音が出ないの？」と聞かれますが、私は「ピアノではないからね」と答えます。
私は、鹿児島に来て今年で14年目ですが、その間、引っ越しが多く、北海道にもいたことがあります。(もう引っ越しはありません)
実は、鹿児島へ初めから自分のピアノを持ってこれたわけではなかったのです。なので、電子ピアノでの練習と、楽器店さんの練習室をお借りしていた時期があります。練習室もお金がかかりますので、演奏・伴奏のお仕事を頂いても、結局、練習室代として消えていきました。電子ピアノの良い点は、何時でも練習が出来るということでした。譜読みが、間に合わない際、早朝までも(新聞屋さんが来る時間)、普通に練習できます。しかし、音色など追求出来ない事など、短所も多いです。グランドピアノでの感覚がわかっていて、電子ピアノを利用するのと、普段から電子ピアノしか使っていない方とでは、全く違います。電子ピアノで練習の方は、音を間違えないように、ということをとても気にしているように思います。(私が感じているだけですが…)間違えないほうがよいですが…。
私の話に戻りますが、以前住んでいた家(鹿児島)に、初めて自分のグランドピアノを運び、(現在の住所ではありません)そこは、かなりの住宅密集地でした。ありがたいことに、ご近所から苦情は頂きませんでしたが、ピアノの練習は、同じ所を何時間も練習したり(あたり前なのですが)演奏前は、一日練習時間が8時間は越えますので、本当に、ご近所の方には感謝でした。しかし、その頃の練習時間は、音の問題で(ご近所の方がお帰りの時間です)6時半までにしようと決めており、それ以降の時間は、電子ピアノに切り替えてました。全て、ピアノの練習の為に生活をしておりましたので、日中は、ほとんど練習をして、夜出かけてました。
どうしても、日中出かけなければならない際は、バス停から、走って帰ったりして、帰ると直ぐに練習してました。おかげで、その時の体脂肪は20%を切ってました。今は、違います((笑))
そして、現在は、24時間、練習出来るレッスン室です。ですので、電子ピアノの登場がなくなりました。ですが、私が鹿児島で音楽をしていく上での大切なパートナーだったのです。
今の環境が当たり前と感じてしまう事があります。
しかし、電子ピアノを見ると、ここにくるまで、沢山の事があったことを思い出します…。
今回何を申したかったか、生徒さんにも、幼い頃からアコースティックピアノの音を聴いて練習をすると、もっともっとという欲(良い欲です)が、ご自身から出てこられるのでは？…と私は考えております。
ぜひ、アコースティックピアノを幼い時期からお持ち頂きたいですね。