全日本フィギュア選手権大会

コロナ禍の中、今年も全日本フィギュアスケート選手権大会が長野で開催されました。
世界の名選手達が高いレベルを競う国際大会はもちろん見応えがありますが、私は頑張っている日本人選手達の姿にもとても感動します。
時間が許せば毎年テレビ観戦していますが、今年は全試合に加えエキジビションも見ることができました。
それぞれ苦しい練習を乗り越えて全日本に出場出来た選手達、それだけでも大変な快挙だと思います。
しかし、どんなに努力しても超えられない才能やメンタル力の差は存在し、競技としては厳しく評価されてしまいます。
常々感じていることですが音楽も同じで、努力では補えない才能の差も確かに存在しています。
スケートを続ける選手達が本当にスケートが好きだからこそ苦しさも厭わないように、ピアノも人からの評価ではなく何よりピアノを愛する心があってこそ続けられるのだと思います。
今回男子優勝の羽生弓弦選手、本当に素晴らしかったですね。まさに圧巻とも言える復活、同じ人間とは思えません。
ショートプログラムのエンタテイメント性、フリー「天と地と」での哲学性、いつもながらのインタビューコメント対応から感じられる真摯な姿勢、全てに感動です。
さらにエキジビションの「春よ、来い」で見せてくれた一挙手一投足に込められた想いには心を打たれました。
来年3月の世界選手権が開催されたなら、今回のような心のこもったスケートを世界中の人々に届けてください。順位などどうでもいいですから・・・・（森直紀）