PTNAステップ

昨日、あるステーションで開催されたステップを聴きに行きました。

来月に予定されている本選に参加する方々が、ステージに慣れるためと演奏へのアドバイスを求め

て、通常のグレードを受けるのではなく、フリーステージで自由曲での参加が殆どでした。

中には一人で１５分のフリーステージを２度受ける方もいて、その熱心さに驚きました。

私は午前中の一部だけを聴きましたが、色々な方の演奏を聴いて感じた事は、ただ音を出しているだ

けで音楽になっていない方が多いという事です。

歌う時はブレスをしますが、ピアノの演奏でもブレスは大切です。

ピアノは息をしませんが、演奏者は息をしています。その息遣いが感じられないのです。

楽器の演奏とは、自分で歌う事を楽器に替わってやってもらっている事なので、その音は常に歌って

いなければなりません。歌う為には息が大切です。

この意識が欠如している参加者が殆どでした。

また、歌ならば美しい声であるほど感動も増しますね。

ピアノも美しい音で弾かなければなりません。

音を楽譜通りに鳴らす事に必死で、音に対する指導者の指導も、生徒の意識もまだまだ足りないと感

じました。

私の教室では、簡単な曲でも常に音楽的に綺麗な音で弾けることを入門段階から指導しています。

そうでなければ、音やフレーズ感に頓着せず野放しに弾いている人に、ある日突然、綺麗な音でとか

歌うのだと言っても聞いて貰えないでしょう。

そういう事の大切さを再認識したステップでした。