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譜めくりストの秘密


ハートピアノ教室


「ちょっとHEARTさん、プログラム6番のA君の伴奏者の譜めくりしてくれない?」
声楽の発表会ではそれぞれにピアニストがついてきていて、お互い急に譜めくりし合うことがよくあります。(ななめ後ろで待機していて両手がふさがっているピアニストの楽譜をめくってくれる助っ人です。譜めくりストと呼ばれます。)

「この曲は、ただめくってくれればいいから。」
という時はほっとするのですが、曲によっては
「これね、ここリピートして戻る場所は2ページ目のここ。で、4ページ目まで行ったらダルセーニョで3ページがばっとめくってもどるのはこの印んとこ。で、コーダにとんで最後のページ。こことここは早めにめくって。ここは自分でやるから。テンポ結構速いから。いい?よろしく。」
なんてことも。

製本してあるきれいな楽譜だとまだいい方で、伴奏用に見やすくコピーしなおされたプリント仕立ての楽譜だと、ふわっと落っこちそうだし、見開きになっているところと折ってあるところの見分けが難しそうです。(写真参照)演奏者より楽譜から遠くなるので視力もよくないといけません。

めくるタイミングもピアニストによって好みがあります。早く立ちすぎてもいけないのに、ページをめくる時は瞬時に。アルゲリッチがよく譜めくりストをじろっと見ている時があり、タイミング問題かな…と心配したりします。ピアニストがあまりにも素晴らしいと、ついつい指を見てしまい譜面を見失いそうです。譜めくりストには弾くための神経とは違うところでの緊張や集中力を強いられます。

ところで、楽譜の世界も日進月歩で、最近では譜面台にタブレットを置いて演奏する音楽家も増えてきました。コンサートで譜めくりストが一度も譜めくりしないと思ったら、今は譜めくりスイッチという便利なものがあり、譜めくりストがボタンを押すと次のページへ画面が変わるのだそうでした。他にもピアニスト自身がペダルを踏んでページを変えたり、タブレットをタッチするとページが変わったりするというものもあるそうです。しかしまだまだ紙の楽譜は健在。演奏会では譜めくりストは大活躍なのです。

♬さて厳しい譜めくりストの条件とは…

① 黒子みたいに目立たないこと。男性…蝶ネクタイ厳禁。(ソリストっぽくなる。)もちろん目立つ色ネクタイも論外。(演歌歌手みたいになってしまう)女性…だいたいリクルートっぽいスーツまたは地味なワンピース。たまに美人枠の女性が黒のワンピースを素敵に着こなして座っていると演奏者よりそっちに目がいってしまうこともある。

② 実はとてもピアノが上手い。(っていうかピアノが弾けなければならない。寿司屋の店主では務まらない。)

③ 出入りも目立たないタイミングと動作が必須。

④ お辞儀はしない(ピアノの蓋に隠れて反響板と同化しようと努めておられる譜めくりストもいる)

私は昔譜めくりをした時、前述したような繰り返しや戻りが多くテンポも速いオペラアリアで、今どこを演奏しているのか見失い、めくれなくなるという大失敗をした思い出があります。しかしピアニストは伴奏の第一人者として有名な方で、なんと暗譜されていたので、音楽が止まることはありませんでした。終わってから一生懸命謝る私に「盛り上がったね~」と優しいお言葉…。実力者は懐も深いのです!今もテレビでお見かけするたびにその時の失敗を思い出します。


 熊本市東区健軍
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