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中山七里「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」

中山七里さんの最新作である「贖罪の奏鳴曲」を読みました。
中山さんは「さよならドビュッシー」で、第8回「このミステリーがすごい」大賞を受賞。
「さよならドビュッシー」は今度映画化されるそうです。
名前から女性に間違えられることも多いそうですが、
サラリーマンをしながら、作家も兼業する、デビュー3年目の50歳の男性。

「さよならドビュッシー」でピアノの演奏シーンの描写が素晴らしかったのですが、
「贖罪の奏鳴曲」でも見事な描写。
「贖罪の奏鳴曲」では、殺人を犯した主人公が医療少年院で少女の弾く
ピアノ演奏を聴くことにより、心に変化が起こるのですが、
その時弾いていたのが、ベートーヴェンピアノソナタ「熱情」。
この時の描写がこんな感じ。
「最初から強い打鍵が続く。不安を呼びさまし胸を掻き毟る音だ。
 その音に呼応して、内側から溶岩のように噴き上げてくるものがある。
 それは触れるものを焼き尽くすような情動だ。
 胸の中に満ち溢れ、更に温度を上げていく。」

他の文章表現も素晴らしく、感心するばかり。法廷のシーンも見事です。
そしてただのミステリーではなく、殺人者の償いに終わりはあるのか、
本当の償いは何なのかを説いています。

ラストにどんでん返しもあり、読み応えのあるオススメの1冊です。


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