ハノンの練習

大学幼児教育学科において、小学校・幼稚園・保育園の先生を目指す学生を教え始めてずいぶん経ちます。

初心者の学生は、たいていバイエルを課題として練習します。



短期間で習得するために、44番あたりはすぐに弾かせることにしています。
かなりスパルタです。

このバイエル、70番台から何だか難しいぞ・・・80番になるとお手上げ、もう無理！となってきます。

80番はバイエルの最大の山場だと思います。
#二つの調号・前打音・手の交差・転調・八分休符・半音階とやることがいっぱい！

ある学生が80番台がなかなか弾けなくて苦労していました。
そんな時に長期休みがやってきて
学生は一人で練習することになります。

大丈夫だろうか、試験までに先に進めなくてはいけないのだけれど、と私はヤキモキしていました。

そして授業が始まって、その学生がレッスンにやってきました。

弾けている！スラスラ弾けてる！

すごいね、どんな練習したの？

休み中、ひたすらハノンをやっていました
という返事が返ってきました。

自分でハノンの教本を買って練習していたのです。



ハノン1番を印刷した楽譜を一番最初に課題として出してやっていましたが、自主的に他の番号も練習していたのです。

そのおかげでバイエルがスラスラ弾けるようになったのでした。

指の独立や指を強く鍛える練習として、あらためてハノンを見直すエピソードでした。