発表会を考える（出演する？しない？）　　

おかげさまで発表会を無事に

終えることができました。

出演者皆の満足そうな笑顔が

本当に嬉しく感じられました。




そこで今更ですが…

そもそも発表会には出る？出ない？

毎年考える問題です。

指導者としてはぜひ出て頂きたいのです。

ではなぜ出て頂きたいのか。

そこでしか得られない経験と

獲得できる力があるからです。




発表会には参加したくありません、

それでもいいでしょうか、と

ご入会の際におっしゃる方も

おいでです。

なぜ参加したくないのか。

多い理由は「緊張してしまうから」

…はい、そうですよね。

分からないわけではありません。



私自身、高学年になった頃からは

発表会で弾く怖さを思ったら

他のことは怖くない、どんなことでも

出来るとまで思っていました。

やらかしたことも数知れず（汗）。





1番大切なのはご本人の意思、と

思いますし、無理強いするものでも

ありません。

でも会に向けて練習を重ねて少しずつ

弾けるようになっていく成長したお姿や、

ステキに弾けるようになっていく様子、

弾き切った満足そうな笑顔に

やっぱりこのような場は大切だな、

意味があるなと思うのです。




ピアノのレッスンを進めていく中で、

得られる力。

特に発表会という目的に向かって

練習していく中で大きく育つ力だと

感じます。

非認知能力と言われるものです。

学ぼう、向上しようとする力。

練習やステージでの集中力。

自制心。

緊張する自分と向かい合うこと。

焦り。ドッキリ。怖さは

さあどうする、と判断力の

発動を促してくれます。

やり遂げた満足感。達成感。

うまく行かなかった時の

悔しさ。

色々な気持ちを味わって、

心を揺さぶられて欲しいのです。

時間をかけて準備をしたからこその

ステージです。

実際にはほんの数分かもしれませんが、

そこで感じること、経験することは

凝縮され、濃く強い印象で

深く心に刻まれます。

テストの成績のように、数字として

見えるものではありませんが、

社会の中で豊かな人生を送るための

力がつく。



発表会後の最初のレッスンでは、生徒さんたちの

お顔はそれまでとは変わって見えます。

一人一人違いますが、少し大人に

なったような…。自信がついたような…。

確実に前に進んでいるとでも言いましょうか。

だからこそ発表会には出て頂きたいなと

思うのです。