調律していただきました。
以下、長文です。
今日は台風の影響で自宅にひきこもっているので、ゆっくりブログを書いております。
昨年スタジオのピアノ2台を調律していただいたのが8月末。
だいたい1年おきの調律なので本当は今年も8月末に調律していただくはずでした。が、諸般の事情により延期となり、ようやく9月半ばになってから2台の調律をしていただきました。
スタインウェイの方は搬入後から数ヶ月ごとに調律・調整していただいていました。この夏で搬入してから1年が経過し、今回が初めてのいわゆる「定期調律」。
あらかじめお願いしたことは以下です。
①2台のピッチのずれ。レッスンで2台一緒に弾くと、ずれててキモチ悪い。
②スタインウェイで左右両方のペダルを使うと、ミシミシと木がきしむ音がする。これは以前も調整していただいたけど、また症状が出ていました。
③スタインウェイのとある音で雑音がする。おそらく原因は天井の照明。なんとかなりませんかね〜
→なんとかしてくれちゃうのが、荒木さんなのです。
予定していた3時間半程度の調律時間で、①と②はもちろんバッチリ。
③については、調律のあとに雑音の原因をつきとめていただきました!やっぱり天井の照明の金具がビリビリと共鳴していたのでした!
撤去可能な部品だったので(照明カバーを取り付けるための部品で、以前からカバーをはずしていたので金具は必要ないのです)、金具をはずしたら雑音は消えました!
ヤッター!万歳!
ということで、「では、」と荒木さんは道具の片づけを始め、私が2台を気持ちよく弾いていたとき。私がふと、
「そういえば、ヤマハではグリッサンドが楽に出来るのに、スタインウェイだとグリッサンドが弾きにくいんですよね。ゆっくりグリスすれば何とかなるんですが。」
と言ったら、荒木さんは
「え!」
と。そこで荒木さんの表情が変わり、
「それ、いま調整します。」
と、再びスタインウェイのアクションを取り出しました。
ヤマハの前にスタインウェイのアクションを置いて作業開始↓
アクションが抜けたスタインウェイ↓
アクションからハンマー部分をはずしているところ↓
とりはずされたハンマーたち。
弦のあとが3本ずつハンマーについてます。「ハンマーがなじんできている証拠です」と荒木さん↓
取りかかる作業にはハンマーは関係ないので、これは記念写真です。ハンマーを直接撮る機会はめったにないのでね。
さて、アクションの土台から鍵盤をはずして、順番に並べます。
「これを上から写真撮ったら、〈こわれたピアノ〉って感じですね!」と喜々として写真を撮る。私じゃなくて、荒木さんが。お茶目〜
こわれたピアノ(?!)を横から見た写真↓
そしてスタインウェイの前に座り、鍵盤ひとつひとつに作業開始。何してるんかな?
鍵盤の奥の方に穴があり、穴には赤いフェルトが貼ってあります。アクション土台の金属ピンがその穴の中を貫通する仕組みです。こんな感じです↓
フェルトの中でピンが動くので、上下だけでなく、ごくわずかに左右に鍵盤は動きます。この左右の動きの滑らかさが、グリッサンドの弾きやすさとして奏者に伝わります。
荒木さんがどんな作業をしているかというと、一つ一つの鍵盤の赤いフェルト部分にベビーパウダーのようなパウダーを塗布しているそうです。これで、鍵盤の動きがなめらかになります。
白い紙の上にパウダー。それを小さなブラシ(?)でフェルトにつけていく↓
めっちゃ細かい作業や!!!
88本の鍵盤一つ一つにパウダーをつけたら、土台に戻していきます↓
鍵盤を戻して、ハンマーを戻して、全部揃ったアクションを楽器の枠の中に戻して、完成!
グリッサンドが弾きやすくなった〜!!!
通常の打鍵はそれほど感覚は変わらないですが、グリッサンドや超高速パッセージは圧倒的に弾きやすくなりました!!
いま取り組んでいる大澤壽人のソナチネにグリッサンドが出てくるし、ドビュッシーの「水の反映」には超高速でめちゃめちゃ軽く弾きたいパッセージがあるし、これで楽しく練習出来そうです。
今回の調律ではピッチの調律だけでなく照明のことや鍵盤の動きの改善など、4時間半以上の作業になりました。
荒木さん、長時間ありがとうございました!
今日は台風の影響で自宅にひきこもっているので、ゆっくりブログを書いております。
昨年スタジオのピアノ2台を調律していただいたのが8月末。
だいたい1年おきの調律なので本当は今年も8月末に調律していただくはずでした。が、諸般の事情により延期となり、ようやく9月半ばになってから2台の調律をしていただきました。
スタインウェイの方は搬入後から数ヶ月ごとに調律・調整していただいていました。この夏で搬入してから1年が経過し、今回が初めてのいわゆる「定期調律」。
あらかじめお願いしたことは以下です。
①2台のピッチのずれ。レッスンで2台一緒に弾くと、ずれててキモチ悪い。
②スタインウェイで左右両方のペダルを使うと、ミシミシと木がきしむ音がする。これは以前も調整していただいたけど、また症状が出ていました。
③スタインウェイのとある音で雑音がする。おそらく原因は天井の照明。なんとかなりませんかね〜
→なんとかしてくれちゃうのが、荒木さんなのです。
予定していた3時間半程度の調律時間で、①と②はもちろんバッチリ。
③については、調律のあとに雑音の原因をつきとめていただきました!やっぱり天井の照明の金具がビリビリと共鳴していたのでした!
撤去可能な部品だったので(照明カバーを取り付けるための部品で、以前からカバーをはずしていたので金具は必要ないのです)、金具をはずしたら雑音は消えました!
ヤッター!万歳!
ということで、「では、」と荒木さんは道具の片づけを始め、私が2台を気持ちよく弾いていたとき。私がふと、
「そういえば、ヤマハではグリッサンドが楽に出来るのに、スタインウェイだとグリッサンドが弾きにくいんですよね。ゆっくりグリスすれば何とかなるんですが。」
と言ったら、荒木さんは
「え!」
と。そこで荒木さんの表情が変わり、
「それ、いま調整します。」
と、再びスタインウェイのアクションを取り出しました。
ヤマハの前にスタインウェイのアクションを置いて作業開始↓
アクションが抜けたスタインウェイ↓
アクションからハンマー部分をはずしているところ↓
とりはずされたハンマーたち。
弦のあとが3本ずつハンマーについてます。「ハンマーがなじんできている証拠です」と荒木さん↓
取りかかる作業にはハンマーは関係ないので、これは記念写真です。ハンマーを直接撮る機会はめったにないのでね。
さて、アクションの土台から鍵盤をはずして、順番に並べます。
「これを上から写真撮ったら、〈こわれたピアノ〉って感じですね!」と喜々として写真を撮る。私じゃなくて、荒木さんが。お茶目〜
こわれたピアノ(?!)を横から見た写真↓
そしてスタインウェイの前に座り、鍵盤ひとつひとつに作業開始。何してるんかな?
鍵盤の奥の方に穴があり、穴には赤いフェルトが貼ってあります。アクション土台の金属ピンがその穴の中を貫通する仕組みです。こんな感じです↓
フェルトの中でピンが動くので、上下だけでなく、ごくわずかに左右に鍵盤は動きます。この左右の動きの滑らかさが、グリッサンドの弾きやすさとして奏者に伝わります。
荒木さんがどんな作業をしているかというと、一つ一つの鍵盤の赤いフェルト部分にベビーパウダーのようなパウダーを塗布しているそうです。これで、鍵盤の動きがなめらかになります。
白い紙の上にパウダー。それを小さなブラシ(?)でフェルトにつけていく↓
めっちゃ細かい作業や!!!
88本の鍵盤一つ一つにパウダーをつけたら、土台に戻していきます↓
鍵盤を戻して、ハンマーを戻して、全部揃ったアクションを楽器の枠の中に戻して、完成!
グリッサンドが弾きやすくなった〜!!!
通常の打鍵はそれほど感覚は変わらないですが、グリッサンドや超高速パッセージは圧倒的に弾きやすくなりました!!
いま取り組んでいる大澤壽人のソナチネにグリッサンドが出てくるし、ドビュッシーの「水の反映」には超高速でめちゃめちゃ軽く弾きたいパッセージがあるし、これで楽しく練習出来そうです。
今回の調律ではピッチの調律だけでなく照明のことや鍵盤の動きの改善など、4時間半以上の作業になりました。
荒木さん、長時間ありがとうございました!
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