お子さんの気持ち。

たまーにですが、体験レッスンにいらしていただいても、お子さんが全く乗り気でないことがあります。

かなり前ですが、所属していた教室に、幼稚園児の男の子がお母さんといらっしゃいました。
男の子はオモチャ持参で来て、こちらの話には全く興味がなさそう。お母様はキョロキョロ。
どうしたのかなと思ったら、男の子のお友達がここの教室に通っていて、ライバルなのでどんな教室なのか見に来た、と。
体験レッスンが無料というのは、そういうためではないのですけれどね…

またある時に、小学生（3年生ぐらいだったかな？）の女の子とお母様がいらっしゃいました。
女の子は終始うつむいていて、お返事もしません。
というか、泣きそう。
ちょっと弾いてみようか？と声をかけても、頑なに俯く。
お母様が、
「ほら、楽しいよ、ピアノ。弾いてみたら？ほらー」と声をかけ続けると、お嬢さんがポツリ、
「ついてくるだけでいいっていったじゃん」
あーなるほど。お母様は、教室にさえ連れてくれば、あとは先生がなんとかしてくれると思ったのかな？
何がなんでも生徒さんを増やしたいとか、お金が必要とかいう場合は別ですが、先生たちはきっと、
「無理矢理習わせても良いことなんてないよ」と思っています。
イヤイヤ始めても、練習もしたくない、だから弾けない、楽しくない、ピアノなんか大嫌い…
負のループです。
トラウマになってしまっては、元も子もないんです。

始めたい、という時期はさまざま。
習いたい理由もさまざま。

ただ体験レッスンに引きずって行っても、「やりたい」という気持ちにはなかなかなれません。
（先生は、楽しくレッスン出来るように努力や工夫はもちろんしていますよ）
なので、体験レッスンを申し込む際には、お子さんの気持ちをいま一度確認してみてください。
くれぐれも、
「ついてくるだけでいいから。なにもしなくていいから」なんて、約束しないでくださいね。
嘘つきになってしまいますから。