久しぶりの再会

今日、長い間レッスンをお休みされていた方がピアノのレッスンに来られました。

ピアノが大好きで熱心に練習されていた５０代の女性の方ですが、健康上の理由で１年９か月

に渡って休養されていました。

その間三度の手術も経験され、今もすっかりお元気という訳では無いとの事でしたが、またピ

アノを弾く気持ちになられて、今日のレッスンとなりました。

「ずっと弾いていないので思うように指が動きません。」

と仰っていましたが、確かに早い動きや難しいパッセージは少しミスもありましたが、思われ

ているほど力が落ちている事も無く、以前の最後のレッスンで宿題になっていたままの曲を全

て弾いて来られました。

中でもメンデルスゾーンの『甘い思い出』はピアノをまた弾けるようになった喜びや嬉しさほ

とばしるような演奏で感動しました。

私は音楽は技術が必要なのはは勿論ですが、聴き手に何かしらのメッセージ(演奏者の気持ち

や作曲者の意図)などが伝わらないと音楽とは言えないと思っているので、今日の彼女の演奏

は正に音楽でした。

とても良かったと思ったままをお伝えし、バッハやチェルニーなどの他の曲も再度仕上げて来

るようにお話ししました。

実は昨日、個人的にちょっと嫌な事があったのですが、その気持ちを癒してくれる良い時間が

持ててとても嬉しかったです。