保育士・幼稚園教諭を目指す生徒様へ

毎年３月ごろに受ける問い合わせは、
「保育士・幼稚園教諭を目指しているので、ピアノを習いたい」
という高校を卒業する方からのご連絡。

レッスンを希望される方のレベルはそれぞれで、
楽譜も読めないし、小学校のピアニカも苦手との方から、
コードについて教えてもらえれば、という方もいます。

そんな１８才の方（と、親御さんも一緒の場合が多いです）の体験レッスンでは、
専門学校や大学・短大を卒業したのち、
どんな職場、働き方、ライフスタイルの希望がありますか？
という質問を必ずします。


私もいくつかの保育現場で働いていたことがありますが、
その現場や立場によって、求められるピアノ技術が全く違います。

我が家の息子たちが通っていた幼稚園では、
クラス担任の先生が、毎日ピアノを弾きながら歌う、
特に園歌やリトミックになると、伴奏形態（ピアノアレンジ）も
決められた楽譜通りに完璧に弾く必要があり、
発表会ではさらに難易度が上がるという、
幼稚園の先生としては、一番ピアノの技術を要する職かと思われました。

ですが、担任ではない補助教諭やパートやバイトの先生、
放課後の預かり保育を担当する先生はどうかというと、
全くピアノを弾く機会がありません。


公立の保育園では、
音楽活動はCDに合わせたり、
園の中で１人の先生しかピアノを弾かないとい場合もあります。
（保育方針や立地環境によって鍵盤楽器が置いてない場合もあります）

また、今は民間の学童保育も増えていますが、
こちらでピアノを弾くというのは、稀であるといえます。


もちろん、ピアノが弾けると、
児童館などでも、子どもたちに”ピアノを弾いて”とせがまれ、
流行りの歌やアニメの曲を弾いてみせ、
それがきっかけで人気の先生になれることもあるでしょう。


ですが、上記のように、弾けるようになるには
もちろん大変な努力を要します。


初めて社会に出て、就職した先で、
毎日フルタイムで働いたあと、
「来月の歌はこの２曲なので、」
と言われて、帰宅後も休日もピアノの練習を続ける。

そんな生活が理想ですか？


「はい！私は、音楽が好きだし、ピアノに触れられるだけ幸せです♫
　楽譜を見てるだけでワクワクします！！」
という、私と同じタイプの方は保育士には少なく、、、


「いいえ、なるべくピアノを弾かないですむ就職先を探します」

「簡単な伴奏でも良いので、なるべく頑張りたいけど、自信はない」

「学校の単位が取れればよい。卒業（合格）できればよい」

という方。

「バイエルなどで練習してきたけど、コードで弾き歌いをしたいです」
という方。


それぞれの回答によって、目標が決まり、レッスン内容が変わります。


今、みなさんは高校の卒業後の進路が決まり、ひと段落したところかと思いますが、
さらに、社会に出た後の自分の将来の生活に向けて、ゆっくり考えてみましょう。


目標によっては、体験レッスン後、質問メールのやりとりで済んでしまう場合も多いです。
(カウンセルとしてお役に立てたなら嬉しいです♪)

そして時折、必要に応じてレッスンに来ていただくのも、もちろん大歓迎です！
（テンポ感・リズム感を第1に鍛えましょう）


ピアノのレッスンをスタートされるタイミングを質問される事もありますが、
今、入学前の時間がある時に少しでも練習しておこうと、いらっしゃる方、
学校のピアノの授業が始まって、追いつかない、と感じた土壇場でいらっしゃる方、
これもそれぞれです。


数あるピアノ教室の中から選んでいただき、お会いできた縁を大切に、
限られた時間の中で、お互いが有意義にスキルアップできる環境を提供したいと考えています。


その為に、
まずは自分の夢を
存分に描き出してみてはいかがでしょう♪


【追伸】
保育者には、ピアノよりも、実は歌の技術が必要だと考えています♪