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自分の音を出そう

ここに載せている記事はメインブログ「passo a passo」からの抜粋記事で、
当教室に通う生徒さんに向けて書いています。
他の記事は「Studio*ABE*」ホームページよりご覧いただけます。

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いきなりですが皆さんに質問。
「フォルテ」って何でしたっけ?知ってます?どう弾くんでしたっけ?

「f」は「強く・大きく」。それくらい知ってるに決まってるじゃん。

ハイ、今そう思った人、ピピィーーーーー!(警笛)ちょっと待ったーーー!
もう少し深く考えてみましょうか。
何と比べて強いの?どんな風に大きいの?
どんな弾き方をすればその「f」が出るの?

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今日は『自分の音は自分で作り出す』というお話しです。

同じ曲を同じピアノで弾いても、演奏する人が違えば、
仕上がりは異なり雰囲気の違う演奏になる、ということは
皆さん何となく想像できると思います。

その違いって何故生まれるか考えたことありますか?
単純に上手い、下手の問題でしょうか?そうじゃないんです。
だって、プロのピアニストたちはもちろん皆、上手にピアノを弾くけれど、
それでも演奏に違いが生まれますよね。

同じ曲を弾くにしても、その曲に対して「何を感じ、それをどう表現するか」
これは人それぞれ違います。感じ方も様々でしょうし、その深さも様々。

普段のレッスンで、その曲の生まれた時代や背景、その作曲家の音楽的な特徴、
曲中の和声の流れ、特徴的なリズム、主旋律以外(内声など)の動き、など
必要に応じて教えたり、お話ししたりしていますが、
こういったことを理解して弾けているかどうか、も曲の仕上がりに関係してきます。
でも、これらはある意味、共通認識。プロの演奏家なら皆わかっていること。
では「演奏の違い」は何なのか?何故、同じ曲なのに違いが生まれるのか?

ズバリ!それは『表現』による違い。(と、私は考えます)

イメージを膨らませる想像力、そのイメージを音に変える技術力、
妥協せずに理想の音を追い求める練習力。
(練習力なんて言葉は本来ないですが…笑)
これらの力が優れている人の演奏を、いわゆる『表現力豊かな演奏』と呼び、
また、それぞれの表現の違いを『個性』などと言ったりするのではないでしょうか。

「f」は確かに「強く・大きく」という意味です。
しかし、その「強い」はどんな強い音?考えてみたことはありますか?
重厚感のあるどっしりとした大きい音。鋭く突き刺さるような強い音。
どこまでも広がる大地、宇宙、大海原をイメージさせるような深みのある大きい音。
怒りや嘆き、苦しみや叫びなど激しい感情をイメージさせる強い音。

同じ「f」で書かれていたとしても、
思い描くイメージが違えば、音にも違いが表れそうですよね。

「ここのf はこんな音で弾きたい」「ここのf はこんなイメージで」
そういった”自分の想い”を込めることで、”自分の音”が出来上がっていきます。
楽譜に書いてある「f」フォルテの音を
そのままガツン!と大きく鳴らしても間違いではないです。
でも、そこには何も気持ちが入っていない。
それが「素晴らしい演奏」や「感動」に繋がることはないのです。

どんなに素敵な言葉でも、口先だけで気持ちが入っていなかったら、
白々しく聞こえたり、心を揺さぶられないのと一緒ですね。
…まぁ、とはいえ、
「先生、今日もお綺麗ですね」
「先生、44歳?もっと若く見えるぅ~」なんて言われたら、
口先だけの100%お世辞でもニヤニヤしちゃうわけですが…。(苦笑)

ある程度、譜面通りに弾けるようになってきたら、
ここはどんなイメージで弾こうかな?ここの「f」はどんなフォルテかな?
と、自分なりの”想い”を込めて弾いてみて!
そして、自分が想像したイメージ通りの音が出ているか、
神経を集中させてきちんと聴いてみて!
「思い描いている音が鳴らせないなぁ…」
そんな時はもっと技術的な練習が必要なのかもしれません。

人に感動を与える演奏には豊かな表現力が必要。
でも、思い通りの表現をするには確かな技術力が必要。

『自分の音で奏でる音楽』を目指してバランスよく学んでいきましょう。
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