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石嶺尚江先生の『ブルグミュラー25』Part.2セミナーを受講して♪

このブログは、【2014年1月12日】投稿記事の本文です♪
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石嶺尚江先生の 『ブルグミュラー25』Part.2 セミナー(2014年1月10日)を受講してきました♪

2014.1.10.ブルグミュラー25セミナー・船橋


前回、昨年の9月13日に前半(1番~10番)について教えていただきました。
今回は、前回からの続きで、11番~25番まで。

前回セミナーも、とても「楽しい学びの時間」で、
「今回も、是非、受講して先生のお話をお聴きしたい♡」と感じていたので、
先生のセミナーを受講できて、本当によかったです。



1曲ずつ、順番に演奏を交えながら、とても丁寧に解説していただきました

レッスンする時には、その曲の「ポイント」について、
「こだわりを持って」「妥協しないで」出来るようになるまでしっかりと指導することの大切さ。

1曲毎に、「物語(石嶺先生作)」を語ってくださって、
「この曲は、そういう情景なんだぁ…」と、音楽とマッチした「妄想物語」に本当に納得しました
『曲に対する具体的なイメージ』を持って演奏すると、本当に「生命力」が生まれるんだぁ…と。



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☆「原典版」と「普及版(全音など)」との違い

ブルグミュラー25番の楽譜は、日本の多くの方が「全音版」などの普及版に慣れ親しんできていますが、
フレージング 指使い 書式 … 
原典版と比較すると「違う部分」を 今回も、発見・確認できました!

ブルグミュラー25楽譜・ウィーン原典版


今まで、「普及版の楽譜に、こう書かれているから、それが当たり前」と思っていた事でも、
実は 作曲家が遺した音楽(楽譜)に近い「原典版」と異なっているのですね。

なんで、この指使い? このフレーズなの?

「疑問」を抱く事で、「真実」が見えてくるのですね。



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☆『これは、常識だから、生徒さんも、知っていて当たり前』
と思いこんでいると、「実は知らない」という事がある…。


例えば、11番の「せきれい」は、「鳥」の名前ですが、
「せきれい」って、どんな鳥?
図鑑やインターネットで、その「写真」を見せてあげると、
生徒さんも「この鳥(せきれい)のイメージ」を持てる、そうしてあげる事が大切。

19番の「アヴェ・マリア」では、
「教会」や「コーラス」の写真や映像を見せてあげると、
生徒さんの中に「こんな感じなんだ」という事が、段々とわかっていくもの。

21番の「天使の音楽」では、
「ハープ」のような音色を、ピアノで出してほしい曲なので、
「ハープで演奏している音楽」を聴かせてあげると、
生徒さんたちも、「その楽器の音色のイメージ」を持てるようになる。



情報として「伝える事」「知識を与え続ける事」で、
生徒さん自身が、レッスンを離れた日常生活を送っている中で、
テレビなどで「その映像」を見る事があれば、
「あ、レッスンの時、先生が言っていた映像だ!」と、思う瞬間があるかもしれない。
そして、「レッスン」で伝えた事が、より一層、生徒さんの中で、
「生きた知識」として、育っていく可能性があるのですね。

「百聞は一見に如かず」なのですね!

具体的な『イメージ』が、演奏する生徒さん自身が持てなければ、
曲を弾いても、結局「説得力のある演奏」にはなりませんよね。


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今回は、11番~25番まででしたが、

『ブルグミュラー25』の作品には、1曲にそれぞれ「タイトル」がついています。

私は、1曲それぞれ「個別の曲」と思っていましたが…、
今回、セミナーを受講して、教えていただいた事の中に、
作曲者のブルグミュラー先生の「望郷の念」が「タイトルにこめられているのではないか?」
と、石嶺先生が触れられていました。
「へぇ…、そうだったんだ!」と、はじめて気付きました!

9月のセミナーの時にお話しなさっていた、
ドイツ生まれの「ブルグミュラー先生」が、憧れを抱いてフランスに移住して、
45歳の時に一気に作曲して書き上げたこの「25曲」の曲集。
49歳で突如として「隠遁生活」を送った「ブルグミュラー先生」

16番の「ひそかな嘆き」
18番の「気がかり」
19番の「アヴェ・マリア」
22番の「舟歌」 
23番の「再会」
24番の「つばめ」


故郷に帰りたいけれど、帰れない現実を悟っているブルグミュラー先生の、望郷の念 が垣間見える…。


今回、とても印象に残ったのが、

24番の「つばめ」のお話の時に、

『幸福の王子』という物語についても教えていただきましたが、
↓ ↓ ↓
【幸福の王子】

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オスカー・ワイルドの子供向けの短編小説。

(あらすじ)
ある街の柱の上に自我を持った幸福な王子の像が立っていた。両目には青いサファイア、腰の剣の装飾には真っ赤なルビーが輝き、体は金箔に包まれていて、心臓は鉛で作られていた。とても美しい王子は街の人々の自慢だった。

渡り鳥であるが故にエジプトに旅に出ようとしていたツバメが寝床を探し、王子の像の足元で寝ようとすると突然上から大粒の涙が降ってくる。 王子はこの場所から見える不幸な人々に自分の宝石をあげてきて欲しいとツバメに頼む。 ツバメは言われた通り王子の剣の装飾に使われていたルビーを病気の子供がいる貧しい母親に、両目のサファイアを飢えた若い劇作家と幼いマッチ売りの少女に持っていく。エジプトに渡る事を中止し、街に残る事を決意したツバメは街中を飛び回り、両目をなくし目の見えなくなった王子に色々な話を聞かせる。王子はツバメの話を聞き、まだたくさんの不幸な人々に自分の体の金箔を剥がし分け与えて欲しいと頼む。

やがて冬が訪れ、王子はみすぼらしい姿になり、南の国へ渡り損ねたツバメも次第に弱っていく。 死を悟ったツバメは最後の力を振り絞って飛び上がり王子にキスをして彼の足元で力尽きる。その瞬間、王子の鉛の心臓は音を立て二つに割れてしまった。 みすぼらしい姿になった王子の像は心無い人々によって柱から取り外され、溶鉱炉で溶かされたが鉛の心臓だけは溶けず、ツバメと一緒にゴミ溜めに捨てられた。

時を同じく天国では、下界の様子を見ていた神が天使に「この街で最も尊きものを二つ持ってきなさい」と命じ、天使はゴミ溜めに捨てられた王子の鉛の心臓と死んだツバメを持ってくる。神は天使を褒め、そして王子とツバメは楽園で永遠に幸福になった。

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ブルグミュラーの「つばめ」という作品から、

私は今まで、この「幸福の王子」の物語を連想した事はありませんでした。


「つばめ」は、渡り鳥で「帰巣本能」のある鳥ですが、
次の年、同じ場所に戻って、子育てをできるかどうか、
その確率は それ程高くないのだそうです。
旅の途中で、天敵にやられてしまう事が多く、とても、はかない命…なのだとか。


空を自由に飛び回っている「つばめ」を見て、ブルグミュラー先生が、
「南の国へ戻っていくつばめ」に「つばめは、いいなぁ…、故郷に帰れて…」
そんな想いで「つばめ」を見ていたんじゃないかな?
そして、自分は、「故郷へは帰れない」と、何か「身体の異変」があったんじゃないかな?

ブルグミュラー先生は、「故郷を思いつつも、帰れない事を悟っていた」、
「ちょっと感傷的」そんな風に感じられます…と、石嶺先生はおっしゃっていました。

この『ブルグミュラー25』を深く研究なさった石嶺先生が、
1人の作曲家を研究する事で、その方の「心の動き・人生観」なども、見えてくるのですね。


作曲家が遺してくれた素晴らしい作品を演奏する時、
演奏する側の人間が、「作品に込められた想い」を探求していきます。
『作曲家が、何を伝えたかったのか?』を推し量って、
演奏者が作品に近づいていく事が、大切なのですよね。



2時間強のセミナー、とっても楽しく学べて、奥深く素晴らしい感動的なセミナーでした!

とっても魅力的な石嶺先生のセミナーを受講出来て、本当に幸せでした!

そして、また、素敵なセミナーを受講するチャンスがあれば、
是非、次回も参加させていただきたいなぁ…と、思っています

石嶺先生、本当にありがとうございました

2014年1月10日 石嶺先生セミナーにて


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