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忍耐力…

このブログは、【2013年8月25日】投稿記事の本文です♪
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ピアノを習っている生徒さんの中には、
それなりの年数、通って来ているのに、
「“ピアノを習う”という意味」を理解できずに、
折角、ご両親さまが「お月謝」を支払って
「習わせてもらっている事のありがたみ」を全く感じていない生徒さんもいます。

本当に「もったいないなぁ」と思います。

そういう生徒さんには、
「あなたが、いつまでも練習しないままでいると、
パパやママも、“もうこの子にはピアノなんて習わせても意味がない”って、
ピアノ辞めなくちゃいけなくなるんだよ!
そうなったら、先生ともサヨナラしなくちゃいけなくなるの。それでいいの?」

と、毎回毎回、語り、伝え続けていますが、
全く意に介さず「馬耳東風」といったところ…

この子のご両親さまも、
「ピアノは好きじゃないけど、先生が好きで習いに来ているんですよ!
先生じゃなきゃ、もうとっくの昔にピアノは辞めています。
先生だから、続けていられるんです。」

とおっしゃって…。

そう言って下さるのは、私もありがたいことではありますが…、

でも、このご寛大なご両親さまでも、
「永遠に今のままでもOK」とはならない、と私は考えるのです…。


この子のお父様は、
「自分が子供のころに、習い事をさせてもらえなかったから、
我が子には、色々な習い事をやらせてあげたい」という思いがあるのだそうです。

それで、ピアノの他にも、色々な習い事をしているそうですが、

ある時、ご本人に「どの習い事が一番好きなの?」と質問した時に、
「ピアノが一番好き」と答えたそうです。

そんなに「一番好き」と答えるなら、「やるべき事」が出来なくちゃ…、
と私の方が責任を感じてしまうのです。

ご両親さまの「習わせてあげたい」という愛情を一杯受けているのに…。
この子自身が「自分は、ピアノを習わせてもらっていて、本当に恵まれているんだ」
って、そろそろ、気付かなくちゃ…。


生徒さんが「ピアノに目覚める瞬間」は、それぞれタイミングが異なりますが、
最低限、「宿題」として与えられた課題をやってくること。
これは、ピアノなどの楽器を習う時には、必須条件です。

レッスンで、「新しい課題」がどんな曲なのか、や、練習方法についてを学んで、
それを持ち帰って、自宅で「繰り返し練習する」という習慣が身につかなければ、
上達していく事ができない、ピアノは、そういう類いの習い事なのです。


「ピアノを習っている」と一口に言っても、
ただ「通って来ている」「先生に会いに来ている」だけでは、
その「演奏技術を身につける事」ができません。


もちろん、持って生まれたものである技術的な能力の差・進度は、
生徒さんそれぞれ違いますし、
器用な生徒さんもいれば、習得するのに時間がかかる生徒さんもいます。

ピアノは、個人レッスンだからこそ、
1人1人の状況を見て、他者との比較などをせずに、
丁寧に指導していくことができます。

それでも、「最低限やらなければいけない事」を本人が全くやらなければ、
1歩たりとも「前に進む事」ができません。



昔、長年放送されていた「水戸黄門」というテレビドラマのテーマソング


人生、楽ありゃ苦もあるさ
涙の後には虹も出る
歩いてゆくんだしっかりと
自分の道をふみしめて

人生勇気が必要だ
くじけりゃ誰かが先に行く
後から来たのに追い越され
泣くのが嫌ならさあ歩け



という歌がありましたが、

この子には、この歌の意味が理解できるといいのになぁ、と、切実に願っています。



本人にとって「無理のない課題」を与えても、
それをこなしていけるだけの「忍耐力」が育たないと、
根気のいる地道な「家での練習」ができないのかな…


ピアノ発表会等、「晴れの舞台」で演奏する姿は、
一見とても華やかな世界のようにに受け止められがちですが、
そういう場に立つまでには、「見えないところでの努力」があってこそ出来る事です。


この子は、「発表会に出る事」は好きなんです。
「ピアノの発表会でステージで弾いて、
たくさんの人が、拍手をしてくれたことが気持ちよかった」
と思ったそうです。

まだ、小さいうちは、演奏技術が未熟でも「ご愛敬」で許されますが…、
学年が上がっていけば、同じ年ごろの生徒さんが順調に成長しているのに、
練習しないこの子は、「ごく簡単な曲しか弾けない」となってしまうのですよね。

「それでもいいのかな?」

何度も何度も、伝えても伝えても、「心に響かない」

結局、最後は、「本人次第」です。


レッスンに来ても、ピアノの前の椅子に座ることすら中々難しいこの子も、
“ピアノを習うってこういう事だったんだ”と気付く時がくるかもしれないと信じて、
根気強く、その本質を伝え続けていくしかありません。



様々なタイプの生徒さんを指導していく中で、色々と考えさせられます。

ピアノを習う側の生徒さんは「忍耐力」が必要ですが、
ピアノを教える側の講師にも、また「それ以上の忍耐力」がなければ出来ない事なんだなぁ、
と、強く感じるようになりました。


物質的に豊かな現代、何もかも「物質的」に非常に恵まれています。
この物質的に豊かな時代であっても
「ピアノ」は、「本人の努力」がなければ、「上達できない」類いのものです。
「お金」を支払えば、「買える」ものではありません。

現代に生まれ育っている若い世代の方々にとっては、
「忍耐力」が必要な「ピアノ」等の習い事は、苦労を伴い、とても大変な事だと思います。

「簡単には手に入らない」
「努力をすることでしか手に入れられない」

だからこそ、この技術を身につけるということの「意義」があるのだと思います。

最初は、誰もが“失敗”し、“間違え”ながらも、
練習を重ねる事で、少しずつ「出来るように」なって、技術を習得する。


「失敗する事」が、とても「野暮ったいと他人から見られるのが恥ずかしい」
そんな風に感じているかもしれない、現代の子供たち…。
でも、決してそうではなく、
「失敗を恐れずに、努力する姿」は、「人として、最も美しい姿」なのです。

つい先日、イチローさんが、素晴らしい記録を達成し話題になりましたが、
「栄光の影にある、失敗があったからこそ」と語っていらっしゃったのが印象的でした。

「多くの事が便利に出来てしまう時代」に生まれた現代の子供にとっては、
「努力していく事」を身につける事が、苦手なのかもしれません。

物質的に恵まれているという事は、多くの人々にとって「ありがたい事」ではありますが、
この時代だからこそ起こる「受難」も、併せ持つのかしら…、と、考えさせられます。

自分のペースでいいから、1歩ずつでいいから、
この子も「努力できる人」になっていただきたいなぁ…、と、心から願っています。


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