発表会の効き目

発表会。

ピアノを習っている子で

経験しないお子さんはおそらく

ほとんどいないでしょう。

どのピアノの先生も、発表会に

出ましょう、とお勧めになると

思います。

なぜ発表会をするのか。

なぜ出た方がいいのか。

一体どんないいことが

あるのでしょうか。



その一つが、人前に出る、と

言うこと。

そんなの緊張しそうでやだーと

思ってしまうかもしれません。

でも、考えてみて下さい。

生きていく中で、緊張しつつ

何かをしなければならない事、

次々とめぐってきます。

学校のテスト！

入試、面接。

会議。

特別な緊張感の中で話したり、

見られたり、ジャッジされたり、

試されたりする、いわば試練の場。

ピアノの発表会は幼い頃からそれに

慣れていくちょうどよい機会なのです。

練習してきた曲を、ドレスアップして

演奏する。

練習を重ねてから、と言うのが

ポイントです。練習してきた、という

自信が自分を支えてくれるから。



歩き方、お辞儀の練習、ピアノの前に

きちんと座る練習もして挑みます。

もちろん失敗もあるかもしれません。

そこでやり遂げようとする経験、

やり遂げた経験が大きな収穫と

なるのです。

トライし、やり遂げたこと自体が

成果となる。自信になる。

発表会では努力したこと、やり遂げた

こと自体が報いられます。

コンサートを目指す過程に褒め言葉が

贈られる場、成果になる場なのです。

この舞台＝試練を乗り切った時、

今日まで頑張って練習したね、と

褒められ、ご褒美（記念品）を

もらるわけです。

この緊張と報酬、そのセットを

経験することで、緊張はしても

必ずしも嫌なものではない、

努力は報われるものという印象が

心に刻まれます。

こうした経験の積み重ねが

やり抜く精神力を育むのです。



また人前できちんとご挨拶できること。

これは入学試験の面接や入社面接などで

大きな評価を得られるポイントです。

発表会の舞台に挑み、何回も

繰り返すことでぎこちなさは取れ、

自然な行為として何気なくできるように

なる＝身についた動作になる。

ピアノの発表会では、いつか社会に

デビューし認められるための準備も

着々と進めていけるのです。