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私がなぜピアノ指導をしているのか

 もう10年なのか、まだ10年なのか・・・
 人によって感じ方は当然違ってくると思いますが
 私にはあの日の記憶がまだまだ鮮明すぎて
 10年前のこととは到底思えません。


 10年前のあの時間、
 レッスンに来ていたのは当時中3のA君でした。


 突然の揺れ・・・には結構慣れていたのですが、
 すぐに気づきました・・・
 「これ、普通じゃない」って。


 揺れは時間と共におさまるどころか
 どんどん激しくなり、
 その凄まじさはもう、人の力では
 どうしようもない領域に達していきました。


 隣の部屋でものが落ちる音がしているけれど、
 立ち上がって見にいける状態ではありません。


 生徒さんの身を守らないとと思いながら
 2台のピアノを両手で必死に押さえている自分を
 もう一人の自分が
 「馬鹿げてる」と思いながら見ている〜
 そんな感覚で地面ごと
 激しく揺すぶられていた時間は
 一体何十秒だったのでしょうか。


 ひどい揺れが一旦おさまった瞬間、
 ピアノの前の椅子にずっと座ったままだったA君が
 突然立ち上がったかと思うと、
 「お母さんのことが心配だから帰らなきゃ!」と、
 足早に玄関へ!


 「ちょっと待って!今動かない方がいいよ。
 またすぐ、大きな揺れがくるかもしれない。
 それに、お母さんは大人だから大丈夫!
 家に着くまでに何かあったらかえってお母さんに
 心配かけるから、もう少し様子見てから・・・」
 

 と言う、私の言葉も聞こえなかったくらい
 あっという間にA君は玄関から外に飛び出して
 しまいました。



 このA君、中3とはいえ実は中学にはほとんど
 行っていませんでした。
 

 出かけるのはピアノの時だけ。


 中学校に行きづらかった子たちを
 手厚く教育してくれるという
 他県の高校に進学が決まったばかりでした。


 そんな矢先の大震災。


 そこから数回のレッスンののち、
 彼はご家族で遠くに引っ越していきました。


 
 その後現在までずっと、彼のお母さんとの連絡は
 続いています。


 
 残念ながら、学校の方は思うように
 通えなかったようでしたが
 今もピアノは続けていらっしゃるとのこと!
   
 
 まだまだ思い通りに行かない彼自身の人生を
 ピアノがずっと支えてくれているのだと
 思います。

 

 幸いつくばは東北ほど大きな被害が
 なかったので
 レッスンも変わりなく続けることができましたが
 震災直後はよく思ったものです
 「こんな時にピアノなんて、いいの?」って。


 しかし、そんな時いつも彼のことを
 思い出していました。
 そして、
 「こんな時だからこそ、ピアノなんだ」と
 思い直す。



 昨年から続くコロナ禍・・・これにも
 心の根底を揺すぶられる時が多々ありました。



 そのたびに

 音楽には底知れない力がある。
 音楽は人と人を繋ぎ、
 人生に彩りを添えることができるし
 音楽は人生の支えにもなる。
 
    そして
 ピアノなら大人も子どもも
 簡単に楽しめる。

 だから、私はピアノを教える!
 

 こう、心の中で叫びながら
 レッスンしています。
 


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