マンツーマン、だからこそ

　小６女子Yちゃんは

　①楽譜が読めるように
　②音楽のテストでいい点を取れるように　

　なるために、

　3年前自分からお母さんに頼んで

　うちの教室にやってきました。

　初回レッスン時、あまりにもはっきりと

　上記の「ピアノを習いたい理由」を

　言ってくれたことに、

　そばで聞いていらした

　お母さんが

　「え！？そうだったの？」なんて、

　びっくりしていらしたのを

　今でもはっきり覚えています。


　今、楽譜はちゃーんと読めるようになり、

　音楽のテストも100点！

　ピアノで好き曲を弾けるようになり、

　コーダーも上手になりました。


　
　そんなYちゃんが、昨日

　入ってくるなりため息まじりで

　ぽつり。

　「将来の夢が・・・・わかんない・・・」

　？？？なんのこと？？？



　なんでも、

　今、学校で将来の夢について

　作文を書いていると。

　Yちゃんは何とな〜く、

　あぁなれたらいいな・・・と、

　思っていることはある〜〜〜でも

　それを

　文章にして、作文に書けない・・・・・。

　でも、どうやらお友達は

　どんどん書き進めている。



　「じゃあさ、何になりたいと思ってるか、

　全部言ってみて！」と、私。

　

　すると、

　出てくる出てくる・・・・

　要するに

　あれもこれも、

　やってみたいこといっぱい、

　そこへ

　「子供向けの職業診断」まで受けたらしく、

　頭の中は大混乱！

　さらに、迫る期日。


　仕方ないので

　候補に上がっている職業を

　一つ、また一つと、

　やってみたい職業と、得意なこと、
　
　本当にやりたいと思うことに分類して

　最終、一つに絞り込みました。


　しかし、それでもYちゃん

「わぁ、そっかぁ、これ私、やりたい！！

　・・・でも、作文に、なんて書こう・・・」




　結局、自分の考えを作文を書くのが

　一番のネックだったようです。

　そこで、

　「今、私に言ってくれたこと、

　全部書けばいいんだよ、それ以外、

　何にも書かなくてもいいよ！」と

　言ってみました。


　暗雲立ち込めていたYちゃんの顔は

　みるみる晴れ渡り、

　「先生、今日さぁ、あんまりピアノ

　弾けなかったね。」




　こんな時もあります。

　でも、こういう問いかけを

　このマンツーマンのレッスン時に

　していくうち、

　お子さん自身が

　自分の内面にうまく向き合える

　ようになっていくのを

　これまで多くの生徒さんで、

　みてきました。




　きっとこれで、Yちゃんは

　自分の言葉で自分の考えを話し、
　作文を書ける子になっていくはず。