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国立国会図書館 

ボストン美術館展を観に行こうと、タイトなスケジュールをぬって張り切って出掛けました。展覧会を楽しめる時間は長めに見積もって3時間。本当はもっとゆっくり観たいけど、仕方がない!よし!と決めて、朝早く家を出ました。

たまには鶯谷から歩くことにし、美しい新緑の寛永寺に沿って爽やかな初夏の風の中、気持ちよく国立博物館に向かいました。

と、ルネサンス様式の大きな洋館?のような、壁に紋章のついた石とレンガのなんとも趣のある建物が現れました!「おおっ!何だこれは!すごい!!」 …なんてきれいなんでしょう!!思わず吸い寄せられるように中に入りました。 人が誰もいません。

石の建物はしんと冷たく、 高い吹き抜けの回りを、鋳鉄製の手摺がついた、黒く深い茶色の風合いの木の大階段が取り巻いています。ひとり、ヨーロッパを思い出しながら、ドキドキ、鉄の階段を上がりました。



書いてありました。旧帝国図書館。そう、ここは国立国会図書館、国際こども図書館でした。

閲覧室<子どものへや>は、明るく開放感に溢れています。円形に世界の本が並べられ、あたたかく、「まるいお部屋」というイメージです。天井全部が照明の光天井、どこで読んでも影ができないのだそうです。

そして、奥、<世界を知るへや>に入り、息をのみました。高い天井、美しい漆喰の壁、精緻な装飾が施された柱、真鍮の輝くシャンデリア、乳白色のガラスシェード、「うわぁ。」「すごい~。」と思わずタメイキが出ます。ここは、この建物の中で最も贅沢な作りの「貴賓室」だったそうです。なっとく。



ミュージアムホールでは、「日本の子どもの文学」という展示会が開催されているではありませんか。うわあ!古い本がいっぱい!明治時代のちりめん本の豆本や、「少年世界」の初版本から始まって、てふてふ♪と歌詞がかかれた唱歌の本など、目を奪われる魅力的な本が250冊ほども!時代とともに、子どもの文学がどういう変遷を辿ってきたのか興味深く、夢中で観ました。

プロレタリア児童文学「小さい同志」などの戦争の色濃い本と一緒に並べられた、よく知る「心に太陽を持て」を見て、あ、私が思ってるのと違う!と、ハッとしました。いえ、もちろん内容は同じ山本有三の原文です。ただ、違うのは、「日本小国民文庫」のうちの1冊として出版されている点で、下にこの本の説明として、「自由が制限された時代にありながら、先駆的な自動教養書であった」 とありました。
平和な時代に育った私とまったく違う意味で、この本をこの時代の子どもたちは読んだのだ、そう思うと胸が潰れそうでした。


たくさんの歴史ある本たちは、どれも、材質、デザイン共になんとも味わい深い装丁です。
かわいいなぁ。。趣があるなぁ。。おもしろいなぁ。。夢があるなぁ。。
私は、古いものがもともと大好きなので、嬉しくてたまりません。

オチノピ?なんじゃこりゃ。(大正14)。ユニークな装丁の表紙に釘みたいな魅力的なカタカナで書かれた「オチノピ」。

落ち延びると言う意味?でも、び じゃなくて ぴ?…… オチノピ?……。……?ぴ?

しばらく悩んで気が付いた!

なんだー ピノキオじゃーん。

そうこうしている間に、時間の経つのは早いものです。感動したり、泣いたり、ひとりゲラゲラ笑ったりしてる間にあっという間に3時間が経過しており、

気づいた!!!「あーーーーーーっ!私、国立博物館に行く途中だったんだった!!!わーん!ボストン美術館展に行けなかったじゃーん!!!」


おしまい




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