バスティンメソッドの中身

　今日は晴れて気持ち良いですね。気温が高くなりますが、夏服への
衣替えが未だに出来てない私・・・。

　先日お話ししたように、私の教室ではバスティンを主要教材としてお
りますが、挿絵はアメリカのアニメ独特な、リアルな顔ですね・・・。しか
も、派手な色使いなので、女の子にはウケがそんなに良くない分、男
の子には評判が良いですね。国によって、可愛いお顔の基準や、価値
観の違いが大きく影響してると思います。このバスティンのイラストに
溶け込める子は、ディズニーキャラクターが好きな子はもちろんです
が、他にアメリカのアニメ「トム＆ジェリー」、「バッグス・バニー」や、「ピ
ンク・パンサー」などでしょうか。

　さて、肝心な中身の楽曲は、ジャズ、ロック、ブギーやポップスなど
が中心で、楽典やソルフェージュを早い段階で指導します。和音を覚
えるにおいても、クラシック和声のⅠ、Ⅳ、Ⅴの覚え方に加え、コード
ネーム（Ｃ，Ｆ，Ｇなど）も習得します。そして、音程の学習においては、
英語の噛み砕き用語（２度ステップ、３度スキップなど）を用いて指導
しております。全調メソッドというのもバスティンの特徴なので、移調
のお勉強も同時にやります。従来のバイエルなど多くの人々に愛され
てきたクラシックレッスンでは、読譜して演奏する事を目的とした教育
でしたね。お教室によっては、ワークブックで楽典の入り口となる、音
名や楽語を言われた通りに覚えて答えを書く程度のものをやる所も
あれば、そうでない所と色々あったかもしれません。楽典やソルフェー
ジュを後回しにして、音大受験を機に切羽詰って学ぶケースの人が多
いと思います。バスティンメソッドでは、ポピュラー音楽で必要とされる、
メロディー譜とコードネームを見て即興演奏、及び移調する能力を身
に付ける指導をされてるので、これから音楽を仕事にしたいと思う人
にとって、ありがたい内容が盛り込まれています。

　バスティンに限らず、アメリカン・メソッドはピアノ、楽典、ソルフェージュ
を同時に学ぶものが多いと思います。バスティンはアメリカ出身のペース・
メソッドを基にして書かれておりますが、これと似たタイプのメソッドは、ア
ルフレッドなどでしょうか。バイエルだろうが、バスティンで学ぼうが結局最
後に行き着く所はみんな同じですね。絶対音感で学んだ人は、移調やコー
ドネームに弱いですが、まずは音楽の基礎を習得し、それを幅広く応用
できる事が大切だと私は思います。