ボディマッピング

 先週、近年話題のボディマッピングの講習会に行ってきました。「音楽家ならだれでも知っておきたい体のこと」という題の本で広く知られるようになっていますが、恥ずかしながら私はその本を読んでいなくて、頭は白紙状態で申し込みました。
 内容は想像していた通り、体の筋肉や骨、その動くシステムを正しく知り、呼吸を深く、痛みを感じたら休む、むしろ長時間の練習は悪である、というごくあたりまえの、しかしないがしろにされていたこと。演奏家が無理に無理を重ね、才能ある努力家ほど腱鞘炎などおこしてしまうという悲しい現状をどうにかしたいと、講師の長井茅野先生の熱い思いが伝わってきました。
 いろんな楽器のいろんな年齢層の音楽家が16人くらいかな、みんな真剣に講義を受け、マットに寝て実践したり、楽器を弾いてアドヴァイスを受けたり、2日間、計10時間はあっという間でした。
 体のどこかにりきみがあったり、不自然な動き、不自然な呼吸は、音楽を壊してしまい、いくら練習しても決して心地よいものにたどり着けない。背中の筋肉をちょっとゆるめるだけで、できなかったパッセージが簡単に弾けたり、届かなかった広い音域が楽につかめたりします。長いこと私も、自分がりきんでいるということに気が付きませんでしたが、腰や背中を意識し始めてから音楽のすべてが変わりました。今回は、自分の理解の仕方が正しいのか確かめたくて参加しましたが、講義のすべてが腑に落ちて、方向は間違っていない、と思えました。
 人の、無意識にまで踏み込んでコントロールしようという、奥の深い世界なので、何回か参加したくらいではほんの入門でしかありませんが、ボディマッピングの考え方はこれから音楽家の常識となり、自由で生き生きとした演奏への正しいアプローチになるに違いありません。

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