ショパンコンクール見終えて。

 祭りは終わった。。。こんなにショパンばっかり長時間聴いたのは初めて。でも奏者によって印象ががらりと変わるのがよくわかって楽しい。
 優勝のブルース・リウ君(いい名前ね)、さすがに上手。テンポ安定、ミスなく、多彩なタッチで音もきれい。育ちが良いのか、どんなアクションも嫌味なく、多分誰からも好ましく受け取られる。文句ない。ないけど。。。なんというか、毒も華も無い。存在が、地味。こういう正統派をちゃんと1位にするところがコンクールの価値。このまま嫌味のないさわやかな演奏家としてレパートリーを広げていってくれるといいな。
 私のベスト、ガジェブさん、2位に入ってこれにはホッとした。コンチェルト2番はぱっとしなくて、ガルシアに差をつけられたから心配だったけど、彼の表現力は頭抜けていたもんね。もし、彼が1番を選んでしっかり決めていたら?。。。採点表で逆転の可能性の有無を確認したいところ。
 なんと反田氏が同じ2位に食い込んだのはびっくり。確信犯的に強烈にアピールしケレンミすれすれまで頑張ったし、私も3次の彼には素直に応援する気になったものね。しかし、いろんなわざとらしさが気になるっちゃ気になる。ショパン弾き、というよりプロデューサー反田にクラシック界の未来を託す、という気分。スケールの大きな人だ。
 同時配信を見てわかったのは、3次にはすでに魅力と実力を持った素敵なピアニストが何人もいて、ファイナルを逃しているということ。古海さんはいつか必ず生で聴きたい。韓国キムさんも角野さんも。
 普段、ショパンを弾くのは大好きでも、聴くためにリサイタルに行く、というのはあまりない。すでにいろいろ聴きすぎてるし、甘すぎのお菓子みたいだけど、そこに苦みと酸味、複雑な味わいを加え、映像やストーリーまで空想させてくれる、そんなのを期待しちゃう。今回の中の誰か、そんなわがままを満たしてくれる機会がありますように。
 奏者の皆さん、審査員の皆さん、長い長い長い闘いお疲れさまでした。
 あーあ、楽しみがなくなっちゃった。真面目に自分の練習しようっと。 









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