牛田智大さんのコンサート

つきみ野・東林間ピアノ教室
ピアノフォルテ音楽教室です。
こんにちは。


昨年行われたショパン国際コンクールでは、新しいタイプの演奏が脚光をあび、従来の端正なタイプの演奏が、影となってしまった印象がありました。
審査員の1人であるクシシュトフ・ヤブウォンスキーさんが、それを危惧した手記を残されていました。


そのショパン国際コンクールで端正な演奏と思われた牛田智大さんのコンサートに、行きました。
会場は海老名市文化会館大ホールです。

コンクールの時とは弾き方が大分違う印象でした。日々研究なさっているのでしょう。

私が今日のプログラムの中で一番共感したのは、「幻想ポロネーズ」でした。
この曲の、錯乱するかのようにさ迷いながら進んでいく曲想の表現が、とても素晴らしかったです。

アンコール一曲目の葬送行進曲の後、牛田さんのトークがありました。
ショパンのこれらの曲への思いと、奇しくも似てしまった今日の国際情勢などについてでした。

全体を通して、音楽を超え、芸術を超え、もはや人類へのメッセージのようなコンサートでした。

観客の皆さんも、繊細なピアノの音を聴きもらすまいとした雰囲気があり、終始静まりかえっていました。観客も集中力が必要とされた感じです。
お子様も散見され、感想を聞いてみたかったです。


プログラム
ショパン
夜想曲第８番 作品27-2
バラード第４番 作品52
舟歌 作品60
ポロネーズ第6番 作品53「英雄」
3つのマズルカ作品56/マズルカ第49番作品68-4
幻想曲 作品49
幻想ポロネーズ 作品61

アンコール
ショパン ソナタ第２番第3楽章
リスト 愛の夢
シューマン=リスト 「献呈」
シューマン トロイメライ