ベートーヴェン32番ソナタ

和歌山市北出島でピアノ教室をひらいています。

ベートーヴェン最後のソナタ。
ソナタの最高傑作といわれている。

この曲の弾き手を選ぶ理由の一つが
後半のトリルにある。
これがあるばかりに敬遠してしまう人が多い。
また、内容が深いため
音をただ鳴らすだけではダメなのである。
あなたにはまだ早いとなる。
また、ベートーヴェンが人を寄せ付けない感がある。

去年ずーっと弾いているのだが
なかなかベートーヴェンの境地には
辿りつかないということは分かりました。
それでも
うっすらとぼやけて見えてくるものがある。

ハンス・フォン・ビューローはこの曲を
「輪廻と転生」と表現している。
私は
「現世と宇宙」に感じます。

耳が聞こえない状況でこの曲をよく
書けたなぁ。（少し聞こえていたという説有）
頭の中で鳴っているのだろうけど
聞こえていたとしても
ここまで書けるものだろうか。
努力で苦しみながら到達した世界は
ほんの少しでも触れて感じたい。