グン！と力を伸ばすために

導入期を経て
楽譜を正確に読めるようになったら、
(お一人お一人の個性もみつつご希望も伺いながら)
小学生の間はバロック、古典ソナタなどを
丁寧に学ぶ。
やはり基礎力を育むために
その先々のために
これは大切だと考えています。
その後に一気に飛躍するための準備期間でもあるのです。

もちろんコンクールを受けるときは
課題曲を優先しますし、
発表会など披露する場では
好きな曲、憧れの曲に挑戦しながらです。


コンクールの課題曲や発表会の曲は上手に弾けるのに
バッハやハイドンのソナタはこちらが驚くほど苦手、
という生徒さんに時々出会います。
これは
土台の支えがない家に
お洒落な家を建てるようなもので、
少し揺れたら倒れてしまうような家には
いくらデザイン性が高くても
安心して住めないのと同じで、
バロックや古典ソナタで育った力は
演奏を支える力となるのです。

そして、
ある時期を迎えるとロマン派や近現代、
たとえばショパン、リスト、
シューマン、メンデルスゾーン、ブラームス、
ドビュッシー、ラヴェル、
チャイコフスキー、ラフマニノフ、スクリャービン、プロコフィエフ、バラキレフ、
メシアン…などに取り組むと
グン！と力が伸びていきます。

つい目先の華やかな曲や楽しい曲だけになりがちですが、
なるべくなら
息長くピアノを楽しむ、
弾くばかりではなく聴く楽しみも味わえるような
音楽力を育みたいと考えています。

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◉講師　寺井ミカ