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椅子の高さと前後の位置

前回の『ピアノを弾くときの姿勢』の続きになりますが、良い姿勢を保つためには、椅子の高さと前後の位置が大切です。
まずはじめに椅子の高さですが、どのぐらいが適当でしょうか。低すぎれば手が鍵盤にぶら下がった形になりますし、高すぎれば上滑りに弾くことになります。小さい生徒さんの場合、高すぎるということはほとんど考えられませんが、大人の生徒さんではありがちです。ほとんどの場合、椅子は低すぎることが多いのですが、小学校低学年ぐらいまでだと、ちょうど良い手の高さに合わせて椅子を持ち上げると、足がブラブラしてしまいます。足が不安定なままだと落ち着きませんから、ピアノに集中できません。そんな時には、なにか足台になるものを置いてあげると良いでしょう。楽器店で売っているものでなくても、足を開いてのせられるぐらいの幅のある箱であれば、なんでも良いと思います。また、椅子がこれ以上持ち上がらず、十分な高さに調節できないということもあります。そんな時は、座布団の小さいものや椅子に合わせて畳んだシーツなどを、椅子にくくりつけてあげてください。きっとピアノが弾きやすくなると思います。

さて、高さと同時に大切なのが前後の位置ですが、肘の位置と手の長さが、前後の位置を決めます。たいていの生徒さんは椅子が前すぎるので、カエルのようにピアノを弾いています。カエルのままでは、右手は左の方の鍵盤を弾けませんし、左手は右の方の鍵盤を弾けません。ピアノは、オーケストラの全ての楽器の役目が果たせるほど音域の広い楽器です。つまり、ダブルベースのような低音楽器からピッコロのような高音楽器まで、あらゆる音色が表現できるように88の鍵盤が横に並んでいます。初歩の教本では、真ん中のドからせいぜい上下に2オクターブずつぐらいまでの音域しか出てこないとは思いますが、上級になれば端から端まで弾くようになります。それでも、音域が変わるたびに椅子を移動させるわけではありません。一曲の中にあらゆる音域が出てくるので、その度に座り直すわけにはいかないのです。しっかりと両足を地につけて、縦横無尽に低音から高音までを弾くことになります。野球の選手がバットを持って構える時に、インコースの球でもアウトコースの球でも対応できるように、ちょうど良い立ち位置を決めるのに似ているかもしれません。

そうした動きが自由にできるような前後の距離をとる必要があります。初歩の小さな生徒さんの場合は、88鍵全体を見回すことを考える必要はありませんが、「将来的には、このような体の使い方をします」、ということを理解していただくことは大切だと思います。それで私は、低音部から高音部までを弾く曲の例を示しています。そうすると皆さん一度で理解してくださいます。小さい生徒さんの場合は、生徒さん本人に説明するだけではなかなか気を付けられないので、先生は親御さんにきちんと説明することが大切です。


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