黒い聖母の連祷
私は自宅にいる時、テレビでは無く、ラジオをつけている事が多いです。
朝からずっとNHK FMだけだった、という日も珍しくありません。
今日も家事がひと段落して、お茶を飲んでいると、
ラジオからプーランク作曲の「黒い聖母の連願(連祷)」が流れてきました。
この曲は、女声3部合唱とオルガン(または管弦楽)で編成されていて、
無調を基調とした書法が用いられているのに、自然で心地よい教会音楽です。
実は、この曲は私が大学生の時の合唱の卒業制作で演奏した曲なんです。
歌詞はフランス語だったのですが、私がレッスンを受けていた
声楽の先生がフランス歌曲を専門とされていらっしゃったので、
フランス語の歌にはそれほど抵抗がありませんでした。
けれども、私は演奏会当日は指揮者を務めることになったので、
後半は指揮の指導を受けていた記憶しかありません。
同じ学科の学生がオルガンを演奏していたのですが、
途中、オルガンが拍子をカウントし間違えてしまい、
無理矢理指揮を合わせたことが印象に残っています。
終わってからは、先生に「よく合わせたな」
と褒めてもらえて何だか嬉しかったのが懐かしく、素敵な思い出です。
近代フランス音楽って、何だか難しそうだな、と思っていたのですが、
この曲を切っ掛けに、独特の味わいを感じることができたように思います。